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「篠田麻里子は『はぁ? 何コレ?』と怪訝そうなカオを…」 AKB&坂道グループで振り返る21世紀のアイドル“恋愛禁止”の歴史とリアル

2021/10/02
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メンバーに男性スキャンダルが頻発していくうちに…

 元AKS関係者が当時の様子を語る。

「2007年ごろといえばAKB48が正にこれからスターダムに駆け上がろうという時期。そのタイミングで恋愛禁止というか、『スキャンダルはダメですよ』という内容の契約書が出来たんです。若手のメンバーや入ってきたばかりの新人だけではなく、初期から所属していた年長メンバーも一応目を通すように言われていましたね。契約書を渡された際、篠田麻里子は『はぁ?何コレ?』と怪訝そうなカオをしていましたが……」(元AKS関係者)

篠田麻里子 ©文藝春秋

 だが、メンバーたちに男性スキャンダルが頻発していくうちに、風向きも変わっていったという。

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「2013年にスキャンダルが明るみになった峯岸みなみが“坊主頭”にして泣きながら謝罪する動画がYouTubeにアップされ、海外のメディアでも話題になりました。『恋愛禁止』のルールそのものに対する批判的な意見も多かった。以降は逆に、テレビ番組等ではあまり大っぴらに『恋愛禁止』と言えない空気が出てきました」(前出・アイドル誌ベテラン編集者)

峯岸みなみはスキャンダルで坊主頭に ©文藝春秋

事実上の『恋愛禁止条例』の崩壊

 そうして人気のピークを過ぎたAKB48グループ内では、徐々に“恋愛禁止条例”は形骸化していった。

「2015年の夏頃からでしょうか。『真面目にルールを守っていても損するだけ』という風潮がグループに蔓延していきました。ベテランだけならまだしも、若手の有望メンバー達が次々に『とりあえずAKBと遊びたい』と群がる男性タレントや読者モデルと“繫がって”しまった。中にはコアなファンと関係を…なんてことも。この前後から、キャリアの浅いメンバーが不可解なタイミングで続々と卒業や活動辞退を発表しました。表向きには詳細な理由が明かされていませんがほとんど男性問題が発端でした」(前出・元AKS関係者)