登山途中にある茶屋の看板娘に一目惚れ
――そんな厳しい中で外国人であるけんいちろうさんとお付き合いするわけですよね。最初の出会いはどのようなものだったのでしょうか?
けんいちろう 僕は、仕事を辞めて世界一周旅行を始めたんです。旅というと聞こえはいいんですが、働きたくないだけのニートでした。アジアやヨーロッパを回って、いろんな国でバックパッカーしている中で、ネパールに行きました。それでさーちゃんの住むサランコットという村に観光に行ったんですけど、その時に出会ったんです。
さーちゃん ヒマラヤが見えるスポットがあって、そこに向けてけんいちろうが登っていたんです。私はその山道の途中にある茶屋で働いていたんですが、そこにけんいちろうが寄りました。外国人が多いエリアなので、観光客の1人という感じで特に印象に残ることはなかったです。
けんいちろう 僕の方は一目惚れに近いんですけど(笑)。たまたまハイキングしていたら、途中に茶屋があって、コーラを飲もうと立ち寄りました。そしたらさーちゃんがいて、軽く話したらすごく惹かれてしまいました。あとから知ったんですけど、さーちゃん目当てで、その店に行く人がいるくらい人気の看板娘だったんです。バックパッカーしている方のブログに載ってたので、みんなさーちゃんのことを気になっていたみたいです。
最初は「結婚したい」と言っても信じてもらえなかった
――そこからどのように恋愛に発展するのでしょうか?
けんいちろう 軽く話しただけで、それ以上は何も話せず…。そのままハイキングして頂上まで行ったんですが、やっぱりさーちゃんのことが忘れられず、その茶屋に向かいました。そしたらさーちゃんが「この茶屋は泊まることもできるよ!」と言って、部屋を見せてくれて。その日は疲れていたのもあったので、そこに泊まりました。1泊だけのつもりが1週間、1ヶ月、3ヶ月とそこに泊まり続けました(笑)。さーちゃんともいろいろ話すようになるんですが、なかなか距離は縮まらず…。
さーちゃん 私は全く興味なかったです。ただの観光客の1人って感じで。でもずっと泊まっているから少しずつ会話していくうちに、悪い人ではないなと思いました。私の家族とも仲良くなってたし。でも外国人だし、まして年上だし、好きでも嫌いでもなかったですね。
――出会った時はお互いおいくつだったのでしょうか?
けんいちろう 僕が35で、さーちゃんが20歳です。
さーちゃん ネパールは年の差婚だめですからね。私たちは15歳差なので、ギリギリOKですけど、当時は20歳を超える年の差は禁止でした。あと5歳離れていたら違法行為でしたよ(笑)。