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「女性器ケア不足で孤独死、赤ちゃんは洗うな、腟用卵型翡翠…」大流行中“トンデモフェムテック”の正体《吉川ひなのや大女優も》

2021/10/10
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母親を不安に突き落とす「悩める母ビジネス」

 特に妊娠・出産周りは「悩める母ビジネス」と呼べるほどの惨状です。子どもの病気や障害は妊娠期に母親が不摂生したせい。授乳中に母親がスマホやTVを見ていると、赤ちゃんの感情が乏しくなる。無痛分娩や帝王切開だと母乳も出ないし愛情もわかない……、こんな根拠なきデマが今の時代も山ほど飛び交っています。

※写真はイメージです ©iStock.com

 若い女性向けのファッション誌などで取り上げる美容法なども、デトックスや冷えとり健康法など、眉唾ものの情報であふれています。コロナ禍における反ワクチン情報も、ママコミュニティの中で今この瞬間もシェアされまくっているでしょう。

 私が日ごろ「トンデモ」と呼んでいる科学的根拠のない健康法はどれも、時代背景や政治的な影響、人々の需要や意識、さまざまなものが反映された結晶であり、基本的には悪意から生みだされたものではないでしょう。しかし健康問題に関するデマは時に命に係わるため、取り扱い注意です。

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吉川ひなの (本人のインスタグラムより)

 それなのに「流行りだから」と、メディアはカジュアルにとりあげる。ひたすらそれの繰り返しです。最新技術をもって女性の問題を解決していくフェムテックの世界で、ぜひそういったトンデモを入り込ませないしくみを作ってほしいものです。

「女性器ケア不足で孤独死、赤ちゃんは洗うな、腟用卵型翡翠…」大流行中“トンデモフェムテック”の正体《吉川ひなのや大女優も》

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