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ほっぺちゃん、ファンシー雑貨…子供向け通販のパイオニア「サン宝石」が年間1万商品を生み出す“理由”

「サン宝石」専務取締役 渡邊駿氏インタビュー#1

note

「ほっぺちゃん」は“可愛い”というポテンシャルを持ったキャラクター

――「ほっぺちゃん」が誕生したきっかけはなんだったのでしょうか。

渡邊 (2010年)当時、スイーツデコという、シリコンでスイーツを模したキーホルダーやオブジェが非常に人気でしたので、弊社でも生産をしておりました。弊社では“デコ班”と呼んでいるんですけど、デコ班の方があるときシリコンをキューっと絞って、頭のところにツノを付けて、そこにほっぺと瞳を付けて、リボンを載っけたんですね。「これすごく可愛いんじゃないか」というふうになりまして。

ほっぺちゃんグッズ ©文藝春秋(撮影・宮崎慎之輔)

 それでその「ほっぺちゃん」を催事の物販会場の方に持って行ったんですね。すると、キャラクターとしてはまったく認知されていないにもかかわらず、完売しましたので、「これは人気が出るのではないか」ということで、そこからキャラクター展開をどんどん進めていきました。

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「ほっぺちゃん」は“ほっぺ”しかないので、表情がなかなかわかりにくいのですが、初見のお子様が「可愛い」と言ってくれるんですよね。なので、「ほっぺちゃん」は“可愛い”というポテンシャルを持ったキャラクターなんだろうなと思っています。

――当時はメディアにもたくさん取り上げられていましたよね。

渡邊 そうですね。非常にいろんなメディア様に取り上げていただきまして、その分いろんなグッズを展開できたっていうのがありましたね。

――「ほっぺちゃん」だけで何種類くらいあるんですか?

渡邊「ほっぺちゃん」だけでもゆうに100は超えていますね。シーズンごとに何種類も展開してきたと思います。「ほっぺちゃん」は今年で11歳になりますので、その間ずーっと新しい「ほっぺちゃん」を生み出してきたので、ちょっと数え切れないですね(笑)。

ほっぺちゃんのゲームも ©文藝春秋(撮影・宮崎慎之輔)

時代に合わせ、人気のものを取り入れて展開

――他にはどんな商品がヒットしたのでしょうか。

渡邊 シンプルなヘアゴムなどは、ずっと取り扱っているものなのですけれども、爆発的に販売数が伸びたものになりますと、やっぱり当時の時代を取り入れた商品になるのかな、と思います。雑貨でも「ハンドスピナー」とか、「スクイーズ」とか、そういったものは当時、売り上げが非常に伸びた商品ではありましたね。

 弊社は、継続して販売している商品は特にないんです。時代に合わせて、人気のものを取り入れてそれを展開していくようなイメージです。弊社の通販事業が最盛期の時には、安室奈美恵さんの「ナイロンタトゥー」だったり、チェッカーズの「イヤーカフ」みたいな、当時、人気を博していたものを弊社のカタログ通販でも取り扱っていました。

――そういったトレンドというのは常に追っかけているのでしょうか。

渡邊 弊社には新商品を考えるスタッフが常駐しているんですけれども、そのスタッフたちが今の流行のものを捉えて、商品カタログに載せてくれておりますので、そういったところは流行を取り入れて展開できていると思っております。

#2へ続く)

「サン宝石」は10月31日までクラウドファンディングを行っている。
https://kibidango.com/1955#rewardAnchor
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