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「おにぎりは具が少なすぎてほぼご飯」「工事現場で食べているような…」ソウル“丸亀製麺跡地”にできた「そっくり製麺」に行ってみた。

「おにぎりは具が少なすぎてほぼご飯」「工事現場で食べているような…」ソウル“丸亀製麺跡地”にできた「そっくり製麺」に行ってみた。

2021/10/16
note

 店に入ると、入口に設置された「商号変更による案内文」が目に入った。

入り口の案内文

〈7月1日から丸亀製麺・明洞店より「あきない製麺」としてリニューアルオープン致しました。日本伝統の讃岐うどんのノウハウそのまま、変わらない味や、より良いサービスでお客様のご愛顧に応えます〉

こちらがメニュー。けっこう「がっつり」だ

 筆者は、丸亀製麺時代から最も人気のあるメニューの「肉玉ぶっかけうどん」を注文。うどんの上に肉と卵がどんと乗ったがっつりしたメニューだ。お店全体のメニューを見ると、豚骨ベースのうどん屋カレーうどん、おでんうどんなどちょっとボリューミー。日本のうどん屋よりも「韓国ナイズ」されている。

一番人気「肉玉ぶっかけうどん」
多少の違いこそあれ、トッピングコーナーも「見覚えのある」感じ。ちなみに、韓国ではあまり「エビ天」と「エビフライ」を料理として区別しないという

 トッピングバー(天ぷらやおにぎりが並べられているカウンター)から店員の推薦を受け、野菜コロッケやえび天、明太子おにぎりを選び、合計13000ウォン(約1300円)を支払った(余談になるが、韓国ではいわゆる「エビ天」と「エビフライ」を区別しない)。

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日本円で合計1300円

 席について一口すする。料理の味はだいたいにおいて丸亀製麺に似ているのだが、つゆがもう少ししょっぱく、天ぷらは少し脂っこく、うどんのつなぎも「濃く」なった感じがした。ただ、私自身、本家の丸亀製麺を食べたのは数年前。そのときに食べた味と比べようとすると、どうも自分の舌に自信がない……。

「以前はよく来ていましたが…」

 そこで、隣のテーブルに座った20代の若い女性2人に勇気を出してそれとなく話しかけてみた。

「ちょっと味が変わったみたいですね」

 すると、2人のうち一人の女性も私の話にうなずいた。

店内の雰囲気

「以前(丸亀製麺の時代)はよく来ていましたが、久しぶりに来てみると、やはり味が少し変わった気がします。うどんはしょっぱいし、おにぎりは具が少なすぎてほぼご飯だけって感じです。サイズも小さくなってますし……」

テーブル下に落ちたままのティッシュペーパー

 もう一人の女性は、お料理の味はあまり変わってないが、サービスがずいぶんと変わってしまったと話した。