当時の私は『ハプバー』の存在を知らず、一緒にいた友だちに『ハプバーって何?』と聞くと、ハプニングバーという衝撃の業務形態を教えてくれました。さすがにおぞましくなって即ブロック、その後はお店の前を通ることもできなくなりました……」
「どうして俺を選んだの?」と壁ドン
初対面からタメ口など、“フレンドリーな接客スタイル”の美容師は多い。 山本めぐみさん(仮名・30歳)も、その距離感に戸惑ったという。
「無料情報誌で近所の美容院を探していると、良さげなサロンがあったので予約をいれたんです。その時にスタイリストの指名ができたんですけど、初めてだったので適当に選んでおきました。いざお店に行って現れたのは、写真とはちょっとイメージの違う前髪パーマ系のギャルおじさん。とはいえ施術は普通で、カットとセットは滞りなく終わったんです。
お店を出てエレベーターを待っていると、そのギャルおじさんが見送りなのかスーッと近づいてきて、いきなり『どうして俺を選んだの?』と、壁ドンをしてきたんです。あっけにとられて『あ……特に理由はないです……』と戸惑っている所にエレベーターが到着したので逃げるように帰りました」
「波動が良くない」と天然石の数珠を勧められ…
あの手この手で近づいてくるチャラ系美容師は対応するのが面倒だが、それを嫌って女性美容師にお願いしても油断できない。
「40代くらいの女性の美容師さんだったんですけど、カットしながらひたすら自慢話をしてくるんです。どこのパーティに行って芸能人に会ったとか、海外での修行時代に外人にモテまくった話とか、本当にどうでも良い話を延々聞かされて地獄でした」(36歳/女性)
「話の流れで、私があまり彼氏とうまくいってないという話を女性美容師の方にしたら『それは波動が良くない』とか言い出して、天然石の数珠とか岩塩のオブジェなどを買ったほうがいいと勧めてくるんです。あと水素水も無理やり飲まされました」(40歳/女性)
言動が意味不明だったり、予想外のアクションを起こされるのも困る。
「結婚式に参列する前にセットを頼んだんですけど、担当していただいた男性美容師の方の前髪が顔の半分を覆うくらい長くて、しかもマスクをしてるからまったく表情が見えないんです。さすがに本人も見えにくいのか、ときどき勢いよく頭を後ろに振りかぶって前髪を払うんですけど、その動作のクセがスゴかった」(25歳/女性)