プロデューサーや部長に「これは違うんじゃない」ということはある
――管理職の社員が専務に呼ばれて2、3時間の説教を受けているという話も聞きましたが…?
「説教? それはない。2、3時間なんて(退職した人と)今、職場にいる人間含めてないと思います。業務に関して『これが違う』と言うことはあるが、呼びつけて長時間というのはありません。企画云々(の相談)で1時間くらいはあるかもしれませんが、マンツーマンで話すこともありません。ただ、番組に関して、プロデューサーや部長の方から『話を聞いてほしい』と言って(相談に来て)『これは違うんじゃないか』ということはあります」
――前任の報道副部長の下では日常的に暴言が飛び交っていて、そういった環境が嫌になって多くの社員が辞めていったとも聞きます。
「何かあったら局長がしっかり対処していたと思う。本人への注意はしたという話は聞いていた」
「非常にあたりが強い」が「パワハラ」ではない?
――前報道副部長のハラスメントが原因で社員が辞めることになったのであれば、加害者側に何らかの処分を科すのが適当では?
「その人間が本当に(退職の)原因ならそういった処分をすると思うが、我々が調べたり、辞めた当人への聞き取りをした範囲では、その副部長が原因だとは聞いていませんでした。今になって『彼が原因で(辞めた)』と言っているかもしれませんが、私が話したときにはそういった話はなかった。何か問題があったときにはその都度注意していたし、彼は数年前に異動しています。異動については、パワハラが理由ではないが『非常にあたりが強い』という話があったので、それでは新人が持たないという理由でした」
――パワハラではなく、あくまで「厳しい指導だった」と?
「指導が厳しいというか…例えばオンエア前になると(現場では)『どうなった!』『早くしろ!』というような言葉が飛び交います。(前報道副部長は)『何ノロノロしているんだ!』といった言葉が出てしまうので、それが耐えられないという話はありました。そういう声も聞こえてきたので、『やはりそれだと新人が厳しいね』ということになって、異動しました。
若い年代ではないとは思いますが、20~30年前はたばこを吸いながらやっていたし、目の前で原稿を破り捨てられたこともある。あなたの上司もそういった時代で育ってきた世代だと思いますよ」