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《甘利氏はエネルギー業界に幅広い人脈を持ち、「原子力ムラのドン」の一人として有名だ。実際、原発の建て替えや新増設を訴える自民党の議員連盟でも最高顧問に就いている。》
さらに「甘利氏の一番弟子」と言われる山際大志郎氏が経済再生担当相で入閣。原発推進の急先鋒で知られる。そして読みどころはここ。
《政策立案に直接関わるポストではないが、高木毅国対委員長も原発推進派だ。》
ここで高木毅という名前が出てきた。続けて読んでみよう。
《原発が立地する衆院福井2区の選出で、原発推進の立場を取る党の電力安定供給推進議連の事務局長を務めてきた。甘利氏らと新増設を訴えたほか、最長60年までとする稼働期間の見直しや原子力規制委の審査によって停止している期間を稼働期間に数えないようにする原発推進策を訴えてきた。》
こんな繋がりがあったのだ。
総裁選の「裏テーマ」
岸田首相はエネルギー政策にこだわりがない分、甘利氏らキーマンの助言によって政策が進んでいく可能性があるという。そういえば菅前首相もこれに似た状況だった。「そもそも首相も原発には固執していない節がある」(毎日新聞WEB8月19日)から、河野太郎・小泉進次郎両氏に再生可能エネルギー優先を任せていたという。
こうしてみると総裁選の裏テーマには「エネルギー政策をめぐる暗闘」も大きな影響があったのではと思えてくる。
いずれにしても甘利氏を筆頭に高木氏も復活した。再チャレンジは結構だが、両氏とも過去の説明をうやむやにしたままでの再チャレンジは虫が良すぎる。
私は今の自民党で本当に再チャレンジを訴えることができる人は他にいると思っている。野田聖子氏だ。