レガテドリブル塾の2人が「伝えたいこと」
前述のツイートのコメント欄でもよく目にしたのが、「YouTuberの方が、再生数や登録人数などで費用対効果がわかりやすい」「これも時代だよ」というものでした。でも、私自身はそれが理由でメーカーの興味がJリーガーたちからサッカー系YouTuberに移っているとは思っていません。
私は、この2人の考え方を近くでよく見てみました。
そこで気づいたのは、彼らはサッカーを通じて「伝えたい世界」がとてもはっきりしているということです。だから、サッカーの実力的にはプロサッカー選手に比べて劣っているはずなのに、世間の興味関心を惹きつけられるのではないかと考えるようになりました。
端的に言えば、彼らはサッカーを「どれだけ楽しめるか」ということを子供たちに伝えています。
例えば、彼らは、試合ではなかなか使わないような、遊び心あふれる足ワザやテクニックもスクールやYouTubeでアップしています。時には「試合で使えないフェイント・テクニック、足ワザは不要だ」という意見を、指導者間で耳にすることもあるそうです。それでも「サッカーは本来遊びであり、楽しむもの」という根底を忘れずに、「いつか遊びがものをいう」ことを伝え、何より本人たちが純粋に楽しんでいます。
好きなことを続ける先に、明るい人生が待っている
また、彼ら自身もチャレンジしています。レガテドリブル塾代表のタクヤさんは、「安定」を重視して一度は銀行に就職しています。でも、仕事自体にワクワクしたり、常に目標がある、夢を追い続けられるような、そんな仕事をできるかどうかが、職業を選択する上での大切な基準だと気づき、一念発起してこのレガテドリブル塾を始めたそうです。自分たちがいろんなチャレンジをすることで、子供たちに勇気を与え、「好きなことを続ける先に、明るい人生が待っているんだ」ということを自分たち自身の行動で伝えています。
だから、彼らのスクールではサッカーを教えているように見えて、子供たちに「もっと大きなことを伝えているんだな」と多くのことを学ばせてもらいました。