横浜国立大学の学生が運営を任されているそば屋が横浜にあるという。地域おこしのNPO法人がそば屋を開店というニュースはよく聞くが、大学生が運営しているというのは珍しい。その店は三ツ沢上町駅近くにある「蕎麦ずずず」。コロナ禍真っただ中の2021年4月に開業している。
秋晴れの日曜日、散歩がてら気楽に伺ってみたのだが、色々話を聞いていくと、実はこの店、横浜という地域に密着したかなり優れたビジネスモデルであることが判明した。
横浜国大の学生が運営
場所は三ツ沢公園の北西あたり。横浜地下鉄ブルーライン三ツ沢上町の改札を出て、1番出口の階段を上がる。目の前の横浜新道を西方向へ進む。新横浜通り、さらに首都高速の高架橋を超えてさらに直進すると、約10分で店に到着する。横浜国大までは約3分という立地だ。
お店は新しいマンションの1階で外観は清楚なイメージで、「つけそば」という大きな幟が目印になっている。
学生店長は教育学部の2年生
入口の券売機の前で何を食べようか悩んでいると店の方がにこやかに出て来てくれて、おすすめなどを教えてくれた。この方が学生店長の雨森久弥さんだった。横浜国立大学教育学部心理学専攻の大学2年生である。
人気メニューは2種類の麺を合体させた「二色蕎麦」(600円)、「逆きつね蕎麦」(950円)、「肉蕎麦」(1000円)、「ごま蕎麦」(750円)など。さっそく「二色蕎麦」のチケットを買い入店した。
開店11時直後の到着だったが、店には近所の方だろうか2名が食事中である。すでに人気店のようだ。しかし、入店してまず驚いたことがある。内装が黒い素材で統一されており、シック極まりない。4人掛けテーブルが3つ、左窓側には立ち食いコーナーもある。メタリックな厨房はオープンキッチンスタイルで、調理の工程がすべて見渡せる。大変オシャレな雰囲気である。そして、テーブルの上にはマスクケースが置いてある。気配りが感じられるサービスだ。
ちょうどそこに「蕎麦ずずず」運営会社のマネージャーである服部仲宏さんが到着したので、料理ができるまで、学生店長の雨森さんと服部さんにいくつか質問してみたのだが、これがなかなか興味深い内容だった。