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 板谷「『ちんちんを触るのであれば、お部屋に行かなきゃダメだよ』『トイレで触るんだよ』と伝えていたら、その都度『ちんちん、お部屋、いいですか?』と私に確認してくるようになってしまって。隣近所に聞こえそうな大きな声で『ママー! ちんちん、お部屋、いいですかー! ?』と聞いてくることもあります。教え方のプランをもっとうまく立てればよかった……と反省しています。

 でも、いきなり触らずに、きちんと事前に確認を求めること自体は、良いことだと思います。今は『ちんちんは言わなくていい』『お部屋でいいですか?』と言えば『いいですよ』と言うから大丈夫だよ、と教えています」

©️iStock.com

自慰行為に関して関心があるのかどうかは分からない

 性に関するマナーを教えること自体は、早い段階でやっておいてよかった、と板谷さんは考えている。一方で、自慰行為に関しては、どう教えればよいか、そもそも本人にそうした関心があるのかどうか、まだ分からないという。本人とも、特に性の話はしたことがない。

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 板谷「自分で検索してネットの動画を観られるようにしていますが、性的なイメージのものは全く観ていません。本人なりに好きなアニメの場面があり、その動画を観ていることが多いです。またNHKの『おかあさんといっしょ』の歌や、小学生や幼稚園児が合唱しているチャンネルも観ています。小学生の女の子のことがすごく好きな気がするのですが、性的な好奇心からではないかもしれない。自分の中での小学校時代の良い記憶や思い出と結びついているのかもしれません。

 ただ、動画を観ることをなかなか止められなくて、困っています。深夜2~3時になってしまうこともあります。最初から、一定の時間になったら画面が止まるように設定しておけばよかったのですが……。無理矢理止めたら暴れると思うので、説得して止めるようにしています。

 自慰行為については、性器を触ることがあっても、実際に射精まで達しているかどうかは分からない。ティッシュをボール状に丸めるのが好きなのですが、その中に入っているのかどうかは分からないです」

 今後、性に関する問題に向きあっていくために必要なこととして、板谷さんは「現状を知っている人との情報共有」を挙げる。

 板谷「男の子の性に関して具体的な問題が起こった時は、男性の力を借りたい。支援者は女性の割合が多く、家族だと難しい部分も多いので、代わりに本人に話をして、問題の解決を手伝ってくれる男性がいれば。