1ページ目から読む
3/4ページ目

 選挙はまつりでもあると思っている私は激戦区と言われていた香川1区の現場をどうしても見たかった。平井・小川・町川3氏の選挙をそれぞれ見学した。とても楽しかった。

※香川1区ルポはこちらに書いています。『なぜ君は「本人」を取材せず批判記事を書くのか…平井卓也の弟が社長「四国新聞」に聞いてみた《香川1区ルポ》』

「小川氏の応援部隊」と書かれて…

 ちなみに私は映画DVDの解説文では「人はしがらみから逃れられない」というテーマで書き、小川氏の対比として書いたのは小池百合子氏である。希望の党騒動が生々しくて面白かったからだ。その程度の人間が香川1区に行くと「余波」なのか。買いかぶりすぎである。

ADVERTISEMENT

小川淳也氏(左) ©プチ鹿島

 しかし四国新聞はこう締める。

《ネットなどで批判記事を書かれていた陣営らは「中立性はなく、小川氏の応援部隊であることは明らか」と話していた。》

 これは「文春オンライン」に書いた私のコラムのことだろうか。私は「四国新聞と平井氏」の「生態」や「密度」に驚いたから書いたのだが、ここは触れてほしくなかったのか。

 もう一度読むと「ネットなどで批判記事を書かれていた陣営らは」と書いている。つまり「平井陣営=四国新聞」と自分たちで無意識に認めてしまっている。語るに落ちるとはこのことだ。

「メディアの自覚」はいずこへ

「応援部隊」と言うが、私は四国新聞に平井陣営が「パレード」すると書いてあったのに誰も沿道にいないから参加して盛り上げ、開票日は平井事務所に最初から付きっきりだった。むしろ平井氏の動向に夢中だった。

 四国新聞の記者は一体何を見ていたのか。新聞社なのに取材しないで記事を書くとこうなる。妙な印象をつけて書きたい場合はこうなる。

“ワニ大臣”こと平井卓也の「パレード」 ©プチ鹿島
ラコステのTシャツ着用で参加し、パレードを盛り上げた ©プチ鹿島

 そもそも映画を見た人を「中立性はなく応援部隊」と言うなら、日頃から熱心に社長の兄である平井卓也を紙面で推し、ライバル候補のネガティブキャンペーンを続ける四国新聞こそ「応援部隊」ではないのか? 四国新聞はどこかに忘れてきたメディアの自覚を一族総出で探してみたらどうか。