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――スケジュールは、お互いに把握していたのでしょうか。

加藤 把握してました。夫人は私の時間割を全て把握していたので、毎日私を何時に起こさなければいけないとか、何時までに家を出なきゃいけないとか、わかっていました。本当にお母さんみたいですよね。「帰りの時間は何時だから、大体この時間までには夜ご飯ができていないといけない」とかぶつぶつ言っていて、本当に至れり尽くせりでした。

自身の血管をイメージしたネイル

――万里奈さんのご家族と夫人は、お会いしたのでしょうか。

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加藤 弟が夫人の本宅に遊びに来たり、逆に夫人が私の実家にきたり。プライベートで実家に遊びに来てくれたので、私の家に親戚一同集まりました(笑)。高校の先生も来て、サイン会が開かれましたね。

 そのあとはみんなで梨食べて、お茶飲んで色々話して。私の実家ではいろんなペットを飼ってるんですよ。白蛇と、フクロモモンガと、ベルツノガエル。そのカエル見ながら、「なんて不気味なカエルなのかしら」って、人のペットのことああだこうだ言ってましたね。

――実家に夫人がきたら、どうおもてなしをすればいいのかわからないような気がしますが。

加藤 一緒に住んでたこともあって、夫人の好きな食べ物を知ってたので、フルーツを出せば大丈夫だろうと思っていました。夫人はとにかくフルーツが大好きなんです。それに夫人自身も気を遣われるのが嫌なので、「普通でいい」って言ってましたね。

『コンフィデンスマンJP』を一緒に見に行ったのがいい思い出

――一緒に住んでいて印象に残っている思い出は。

加藤 夫人は映画が大好きなので、一緒に見に行ったのはいい思い出ですね。『コンフィデンスマンJP』に夫人が出演していたので、渋谷の映画館に二人で見に行きました。コーラを飲んで、ポップコーンを食べながら、「あなたよかったわよね」って大きな声で言うんですけど、声ですぐにバレるんです。「デヴィ夫人じゃね?」ってざわざわし始める(笑)。夫人はそれでも御構い無しのようでしたけど。

 

――デヴィ夫人らしいエピソードですね。喧嘩とかはしなかったのでしょうか。

加藤 しょっちゅうしてました。しょうもない喧嘩なんですけど、意見が食い違う時があって。夫人の周りの方はイエスマンの人が多いんですよ。夫人に言われたら、「はい、わかりました」と言って、楯突かない。

 でも私は、嘘つくのが嫌なので、はっきり言っちゃうんですよね。「あなたの考えは間違っています」「いや、私はこうです」「いや違う、こうだ」……。最後まで話がまとまらないので、お互いに「もういいです」って終わって(笑)。でも後に引きずらず、「じゃあテレビでも見ましょうか」と、すぐに火は消えるんです。お互いに言いたいことを言い合っているから、スッキリしていて。

 お洋服を一緒に買いに行く時も、「これ買った方がいい? 買わない方がいい?」って聞いてくるんですけど、「これは必要ない。似合わないです」とはっきり言っていました。それでも店員さんは勧めるんですよ、買って欲しいから。でも私がそう言うと、「じゃあ買うのやめます」って。そういう本心で会話ができるのが、すごく良かったです。