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「台風の予報円の大きさ=台風の大きさ」じゃない

 熱帯低気圧が台風になると予想されたときや、台風が発生したときには、気象庁から台風情報が発表されます。このうち、台風の進路予報をどのように読めばいいか、おさらいしておきましょう。

 まず予報円ですが、これは台風の大きさを表しているのではなく、「予報された時刻に台風の中心がある確率が70%の円」なのです。いいかえると予報円の外に台風の中心が来る確率が30%もあるということで、予報円が大きいときは進路予報が変わりやすいと読み取ることができます。逆に、予報円が小さければ、高い確率で台風がその進路で進みそうだと考えることもできます。また、進路予報に出てくる線は台風の進路ではなく、予報円の中心をつないだだけのものです。

 台風の進路や強さは、予報技術の発達した現代でも予報の幅にぶれが生じることが多いもの。そのため、台風の接近が予想されているときには、最新の台風の情報をこまめにチェックすることが重要なのです。

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台風は温帯低気圧になるとすぐ弱くなる?

 台風が温帯低気圧になったからもう雨風が弱くなる」。気象情報を見てそう思う人も多いかもしれません。しかし、台風は温帯低気圧になってから再び発達することがあるため、まったく安心できないのです。

 台風は温かい海面からもらう水蒸気などによって発達します。日本付近まで北上すると海面の水温が下がるので、海からもらう水蒸気が減って衰弱しますが、北から寒気の影響が加わると、寒気と暖気の境目で前線を伴う温帯低気圧に変わります。

 台風と温帯低気圧の違いはその構造や発達するメカニズムだけで、中心気圧や風の強さで区別しません。温帯低気圧は上空の西風や気圧の谷(気圧の低い部分)などの影響で発達し、台風が温帯低気圧になってからさらに発達することもよくあるのです。

 温帯低気圧になると風の強い範囲は台風だったころより広がり、大雨や竜巻などの突風の危険もあります。このため、嵐が完全に去るまでは気をつける必要があるのです。