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「私を隠れ蓑にして」“ミセス京都”市議の政務活動費不正を夫が実名告発

「私を隠れ蓑にして」“ミセス京都”市議の政務活動費不正を夫が実名告発

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 自民党の豊田恵美京都市議(41)が、議員に支給される政務活動費を詐取している疑いがあることが、「週刊文春」の取材で分かった。

 豊田氏は2019年に自民党から出馬し初当選。

「コロナ対策で積極的に活動するなど行動力があり、重鎮議員にも可愛がられ、『将来の市長候補、国政候補』との声もある」(市政関係者)

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豊田恵美氏(本人インスタより)

 171センチの長身で、今年の「ミセス京都」初代ファイナリストにも選ばれており、「京都コレクション」にも和服姿で出演している。しかし――。

「彼女は私を隠れ蓑に、市議会の政務活動費を詐取していたのです」

 こう告発するのは、何と豊田氏の夫の豊田貴志氏だ。京都府議と市議を計三期務めた元政治家でもある。現在は会社を経営している。

夫の貴志氏

 一体、どういうことなのか。京都市議には年間480万円の政務活動費が支給される。豊田氏は2020年度の収支報告書に、このうち計約137万7千円を、1人の事務所職員の給与として支払ったと報告。公表された報告書では個人情報は黒塗りだが、振り込みや給与支払いの明細が毎月添付され、職員の労働時間として「80時間」「68時間」などと書いてある。貴志氏が明かす。

「事務所職員とは私で、黒塗りの振込先口座も私名義です。しかし私は昨年、事故で頸椎捻挫の大けがをし、それ以降、ほぼ仕事が出来る状態ではありませんでした。証拠もある」

昨年4月分の事務所職員給与を申請した報告書

 貴志氏が示した資料は、保険会社に提出した「休業損害証明書」だ。豊田恵美氏の直筆で書かれている。そこでは、昨年3月から11月は貴志氏が休業し、給与を支払っていないと明記されている。

「つまり妻は、実際には休んでいた私が『労働している』とする書類を市議会に提出。架空の人件費を不正に受給していた疑いがあるのです」