今年は秋篠宮家の長女・眞子さんと小室圭さんの結婚、愛子さまの成年行事と令和の皇室にとって重要な意味を持つ出来事が多かった。その中で、秋篠宮さまの誕生日会見をどのように解釈し、どう位置付けるべきか。象徴天皇制を研究する名古屋大学大学院人文学研究科准教授の河西秀哉氏が総括する。
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結婚問題の決着をどう総括するか
小室眞子さんと小室圭さんの結婚後、初めての誕生日を迎えた秋篠宮の記者会見が行われ、その内容が11月30日に公開された。2人の婚約内定記者会見が2017年9月3日、結婚とそれにともなう記者会見が2021年10月26日で、その間に4年あまりの歳月が流れていた。小室圭さんの母親と元婚約者の男性による、いわゆる金銭トラブルに端を発し、様々な報道や批判が週刊誌などの雑誌メディア、ネットなどにあふれた。この間、秋篠宮も誕生日の記者会見でこの問題について何度も質問され、それに答え、その発言は注目された。今回、この結婚問題が決着を見たことで、秋篠宮がそれをどう総括するのか、その発言に注目が集まった。
「PTSD(心的外傷後ストレス障害)と診断された眞子さんの体調に影響を与えたと考えられる週刊誌報道やインターネット上の書き込み」について問われた秋篠宮は、数多くではないにせよ週刊誌を読んでいると述べ、「創作というか作り話が掲載されていることもあります」と答えた。眞子さんと小室さんについて書かれている、もしくは自分たちが話題となっている週刊誌記事を読んでいると皇族が告白すること自体、今までにない言及であり興味深い。
続けて秋篠宮は週刊誌について「一方で、非常に傾聴すべき意見も載っています。そういうものが、一つの記事の中に混ざっていることが多々あります。ですので、私は、確かに自分でも驚くことが書かれていることがあるんですけれども、それでもって全てを否定するという気にはなれません」とも述べるなど、そこには自身も参考にすべき意見が展開されていることにも言及した。