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2021/12/26

genre : ニュース, 社会

対照的だった飛田新地。「次はかんなみか松島か」と言われ続けた

 対照的だったのが大阪の飛田新地だ。「飛田新地料理組合」が徹底した号令をかけたこともあり、一糸乱れず休業を続けた。加盟する各店のシャッターには「組合員一同」の張り紙も掲示されていた。以前から風俗街への警察や行政の対応が厳しくなる中、風紀を守ろうとする飛田と、辛抱がきかずに営業を再開したかんなみの差は浮き彫りになった。

飛田新地の料亭を取り仕切る「飛田新地料理組合」 ©時事通信

「2010年に京都の色街・五条楽園の茶屋や置き屋の関係者が一斉に摘発され、五条楽園はなくなった。その頃から『次はかんなみか松島か』と言われ続けてきた」

 と前出の風俗業界関係者は話す。

「東京オリンピックの後は大阪万博と国際イベントが続く。昔から暗黙のうちに認められていた風俗営業にもいよいよ厳しい目が向けられていたさなかのコロナ禍やった」(同前)

兵庫県警本部 ©文藝春秋

 地元社会部記者によると、兵庫県内では、新型コロナ禍の中で営業を続けた店が目立ったこともあり、今年に入って警察による店舗型風俗店の取り締まりが厳しくなっていたという。

「特に、実際は風俗営業が禁止されているエリア内での店を重点的に取り締まっていました。長い歴史から今まで黙認していた場所も、コロナを機に周辺住民から苦情が入ったところもあり、県警もいよいよ目を瞑っていられなくなったようです」

 市民の窓口となる尼崎市も「あくまで飲食店の登録に沿った営業でなければ認められない」との姿勢を崩すつもりはないという。

「警察は当分目を光らしており、営業再開の見込みはありません」(同前)

 昭和の面影が、また一つ消えていきそうだ。

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