「それ相応の対応をすべきだ」から時は流れ…
同年11月には秋篠宮が誕生日記者会見のなかで、「今でもその2人が結婚したいという気持ちがあるのであれば、やはりそれ相応の対応をすべきだ」と強調し、「多くの人が納得し喜んでくれる状況にならなければ、いわゆる婚約に当たる納采の儀を行うことができない」との認識を示した。
この秋篠宮が述べた「それ相応の対応」が焦点となり、小室さんは翌年1月に金銭問題は解決済みであるとの文書を発表し、そして2人の結婚の意思は変わらないことが強調されたものの、事態は収まらなかった。
“平成流皇室”と小室さん…向けられた「公」と「私」の意識
その後も、様々なメディアで小室圭さんに関する問題は取りあげられた。そのなかでは、結婚に対する批判的な声も大きかった。
「公」と「私」に関する話題も取りあげられた。いわゆる「平成流」と称される近年の象徴天皇制のあり方が、被災地訪問に代表されるように、「私」よりも「公」を重視しているかのように見えた。それを理想化・支持する人々にとって、できうる限り納得できる説明を小室さんに求めていたのではないか。それこそ「公」という意識だったのだろう。
ところが、ニューヨークに行っている小室さんにはそれが難しかった。2020年11月には眞子内親王が「お気持ち」を公表し、「結婚は、私たちにとって自分たちの心を大切に守りながら生きていくために必要な選択」と述べて、結婚の意思が変わらないことを強調した。
このように結婚したいという2人の意思が貫徹されればされるほど、そうした人たちにいっそう、「私」を重視していると感じさせたのではないだろうか。