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《神田沙也加さん追悼》「親になるのはすごく怖い」“日本一有名な赤ちゃん”が“オファーの絶えない俳優”へ至るまでの「母親との確執と和解」「舞台人としての努力」

《神田沙也加さん追悼》「親になるのはすごく怖い」“日本一有名な赤ちゃん”が“オファーの絶えない俳優”へ至るまでの「母親との確執と和解」「舞台人としての努力」

2021/12/20

genre : ニュース, 芸能

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 たくさんのファンがつき、彼女の出るミュージカルは「お客が呼べる」と言われるまでになった。オーディションを受けずとも、主役級のオファーで2年先までスケジュールが埋まるようになったのだ。

人気を得て失ったもの「親になるのはすごく怖い」

 だがミュージカルの世界で欠かせない存在になるにつれ、失ってしまったものもあった。

「結婚生活は2年ほどしか続きませんでした。20代の頃の沙也加さんは『30までには子どもを生みたい。ママになって、自分が経験できなかった“普通の家庭”を作りたい』と言っていました。実際に、結婚後は夫婦でそういう人生設計を描いていたんです。ところが、途中で『やはり親になるのはすごく怖い。わたしにはちゃんとできないと思う』、と。次々決まる仕事を、出産と子育てで休むことも想像がつかないとも言っていました。

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 家族を作るつもりでいた村田さんとの意見が食い違い、離婚ということになりました。でも関係性は悪くなかったはずです。いまでもお互いに連絡はとりあっていた。彼女は、基本は朗らかな性格です。でも以前に、『悩みだすととことん悩んでしまうコトが悩み』と言っていたことはありました」(舞台関係者)

『マイフェアレディ』の衣装を披露する神田さん 本人公式ブログより

 離婚後も、さらにミュージカルの舞台で大活躍を繰り広げていた。

「すぐにタレントとの新たな恋も報じられたし、最近もまた気になる存在がいたとも聞いています」(同前)

 2021年。2月に母と慕う大地真央との舞台「ローズのジレンマ」、夏場には人気漫画「王家の紋章」のミュージカル版に出演。そして11月に東京でスタートした「マイ・フェア・レディ」の主演で、1月後半まで全国を旅公演の予定だった。

「王家の紋章」に出演した神田さん(本人のInstagramより)

「いまはカンパニー内の動揺をおさえるのが最優先。札幌で予定されていた残りの2回の公演は中止となりました。でもショー・マスト・ゴー・オンの世界です。残されたカンパニーは、このあとの地方公演をやり遂げると思います」(同前)

 生まれた瞬間から注目され続け、「聖子と正輝の娘」としてではなく神田沙也加として成功を掴み取っていたように見えていた。だがどこかに埋められなかった心の空白があったのか――。

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【厚生労働省のサイトで紹介している主な悩み相談窓口】

▼いのちの電話 0570-783-556(午前10時~午後10時)、0120-783-556(午後4時~同9時、毎月10日は午前8時~翌日午前9時)
▼こころの健康相談統一ダイヤル 0570-064-556(対応の曜日・時間は都道府県により異なる)
▼よりそいホットライン 0120-279-338(24時間対応) 岩手、宮城、福島各県からは0120-279-226(24時間対応)

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