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「不法侵入、シンナー、後輩にヤキ入れ。財産は仲間と絆」元バリバリの“特攻狭山”幹部が明かす“ヤンチャのリアル”《「東京リベンジャーズ」で増加する暴走族》

「不法侵入、シンナー、後輩にヤキ入れ。財産は仲間と絆」元バリバリの“特攻狭山”幹部が明かす“ヤンチャのリアル”《「東京リベンジャーズ」で増加する暴走族》

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「俺の財産は、仲間とか絆とかかな」

「19歳でプータローしていたころに自販機の設置業務の仕事を始めたんです。17年勤めて管理職やった後に個人事業主として独立したんだけど、いろいろあってもともといた会社の系列に戻って今に至ります。

 当時を振り返ると、迷惑をかけた人に申し訳ないという思いもあります。そんな俺にとっての財産は、真面目な人が持っていないレベルの仲間とか絆とかかな。今でも会う当時の仲間は多いし、職場の上司や部下も俺の過去を知った上で好いてくれているんです」 

下田さんと内藤さんがいた頃の「特攻狭山」(タツヤンさん提供)

 下田さん達「初代特攻狭山」は解散したが、あまり付き合いのなかった3歳下の世代が復活させるなどして、タツヤンさんが18歳の頃は14代目にまでなっていた。しかし下の代とは基本的に付き合いがなく、名乗ることについて先代の許可などは特に必要ないという。

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 それゆえに、現在の少年による集団暴走が頻発していることについては、彼らなりの持論があるようだ。

©文藝春秋

「弱い人間をいじめで追い込むことはなかった」

「今の若い子たちに特攻狭山という名前が残っているのは嬉しい。色々なまずいことをしてしまったけど、誇りをもってヤンチャしていたから。仲間と何かをやりたいという気持ちは、本当によく分かる。でも、今の時代みたいに弱い人間をいじめで追い込むとかそういうことはなかった。

 基本的には後輩たちが何やろうが構わないけど、弱い者いじめとか、大人数で少人数をやるとかクズみたいなことをやるのは許せない。かっこいいだけでやるんじゃなくて、ちゃんとポリシーを持って、そして人に迷惑かけないように、色々な経験を積んでしっかりとした人間になってほしいですね」(下田)

 暴走族全盛時代、“初日の出暴走”などと称して年末年始に暴走行為をすることが定番化していた。今年はどんな年の瀬になるのだろうか。

「不法侵入、シンナー、後輩にヤキ入れ。財産は仲間と絆」元バリバリの“特攻狭山”幹部が明かす“ヤンチャのリアル”《「東京リベンジャーズ」で増加する暴走族》

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