最近よく聞く「野党は批判ばかり」という言葉。これって今年の裏流行語ではないだろうか。
だって与党だけではなく野党の新代表にも響いている。立憲民主党の泉健太代表はかなり気にしている模様。その結果がこれ。
『立憲・泉代表、「批判ばかり」イメージ刷新狙い政策提案も首相から回答なし』(日刊スポーツ12月8日)
この光景を保守派はどう見た?
記事の最後は「論戦は盛り上がらず、空回りに終わった」とある。では、保守派からはこの光景はどう見えたのだろう。産経新聞を見ると面白かった。予算委員会デビューの岸田首相についてこんな評価をしていた。
『「聞く力」で野党かわす』(12月16日)
パワーワード「聞く力でかわす」。それって聞いてるふりだけじゃん! と思うのだが、首相が余裕でスルーしている様子がわかる。そして産経師匠も野党は「迫力不足は否めない」と余裕しゃくしゃく。どうやらこれが「批判より提案」の現実っぽい。
そもそも「野党は批判ばかり」なのだろうか。辻元清美氏(立憲前職)は次のように証言している。
《私が国対委員長のときに関わった法案のうち、8割は賛成でまとめています。でも、野党の賛成はニュースにならず、対立法案はニュースになる。だから、有権者は『野党は反対ばかり』というイメージを抱きがちなのだと思います。》(朝日新聞デジタル12月3日)