昭和34年(1959年)創刊の総合週刊誌「週刊文春」の紹介サイトです。最新号やバックナンバーから、いくつか記事を掲載していきます。各号の目次や定期購読のご案内も掲載しています。

《動画入手》維新・伊東信久議員 「山中伸弥教授と抱き合って喜んだ」マルチ商法企業の講演で虚偽説明の疑い

 いわゆるマルチ商法で行政処分を受けた企業に関連した講演を行っていた日本維新の会の伊東信久衆院議員(57)。この問題を巡って、同党から「厳重注意処分」を受けた伊東氏だが、京都大学iPS細胞研究所・山中伸弥教授との関係についても、講演などで虚偽の説明をしている疑いがあることがわかった。「週刊文春」が入手した講演動画では「ノーベル賞を取った時、山中教授と抱き合って喜んだ」などと説明していたが、京都大学iPS細胞研究所は伊東氏の講演内容について事実関係を否定した。

 行政処分を受けた企業とは、マルチ商法を全国で展開する「ITEC INTERNATIONAL(アイテック)」。同社は消費者庁から今年8月、特定商取引法違反で6カ月間の取引停止処分を受け、実質的オーナーの山口孝榮氏ら2名についても、6カ月間の業務停止命令を受けている。

アイテックのオーナーのことも絶賛 ©共同通信社

 一方、アイテックのパンフレットなどでは、伊東氏が同社の化粧品「DDS MATRIX エキス」の監修者や開発者として紹介され、アイテックの全国大会では自ら「私が監修、研究させて頂いている」と明言していた。さらに、税金で運営される議員会館でも関連講演を行っていた疑いが指摘されている。伊東氏はこれまで少なくとも計6回の関連講演を行っており、毎回、報酬10万円を受け取っていた(伊東氏は「報酬は全額返金した」としている)。

「週刊文春」は、伊東氏が2019年7月10日、名古屋国際会議場で行われたアイテックの全国大会で講演する様子を収めた動画を入手(公開動画のテロップなどは「週刊文春」が作成)し、解析を重ねた。

 司会者から「マトリックスエキスの開発者の一人でもある、大阪大学大学院、国際医工情報センター招聘教授、伊東信久先生にご講演頂きます」「神戸大学時代もラグビー部に所属しており、あのノーベル賞をとられた山中教授の医学部でも、ラグビー部でも後輩にあたられます。同じグラウンドでプレーしたこともあるそうですよ」などと紹介され、登壇した伊東氏。講演の序盤から、次のように山中氏との関係を強調した。

伊東「偉大なる先輩、山中先輩、さきほど司会の方にもご紹介頂いたですけども、私と山中先輩、ラグビー部の先輩後輩です。神戸大学医学部ラグビー部の。年齢でいうと、山中先生、一個上なんですよね」