文春オンライン

「塾を変えたら成績が急上昇」はありえるのか? 中学受験“転塾”のリアル《『二月の勝者』で話題に》

2021/12/29

塾のシステムと子どもの性格は合ってる?

 作中にはこんなシーンもある。海斗が自習室で島津潤(桜花のトップ生)ととっくみあいの喧嘩をすると、講師の黒木は「今後、島津くんと揉め事を起こさぬよう。なぜなら、あなたはΩ(一番上のクラス)入りを本気で狙える能力があります。彼と机を並べる日が来ますので」と言葉をかけた。その後、実際に彼はΩクラスにあがる。これにより海斗の自己評価の低さはリセットされ、島津とも仲良くなり、モチベーションを高めていく。

 塾で友達を作らない方が勉強に集中できる生徒もいるし、仲間がいることによってやる気がでる生徒もいる。家で勉強した方がいい生徒もいれば、自習室を必要とする生徒もいる。

「うちの子どもは今の塾と合っていないのでは」と考える時に、子どもの地頭や学力が塾のレベルに合っていないのだ、と考える親は多いだろう。確かに塾によって生徒の学力層は違ってくる。だが、中には“塾のシステム”と合わないために成績不振に陥っているというケースもあるのではないか。

ADVERTISEMENT

 もし、そうした悩みを抱えている親がいたら、『二月の勝者』のように、自分の家庭や子どもに合ったシステムの塾に転じることを検討してみてもいいだろう。

「塾を変えたら成績が急上昇」はありえるのか? 中学受験“転塾”のリアル《『二月の勝者』で話題に》

X(旧Twitter)をフォローして最新記事をいち早く読もう

文春オンラインをフォロー