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 人的投資は単年度で見るとコストかもしれません。しかし、長期投資の視点で見ると、きちんと人材に投資していること、きちんと賃金を支払うことは、企業の持続的な価値創造を行うことになるので、これは明らかに投資であり、成長戦略なのです。

 私の提唱する新しい資本主義について分配ばかりとの指摘が散見されますが、分配政策による人への投資こそが成長戦略でもあることを指摘しておきたいと思います。新しい資本主義の時代は、費用としての人件費から、資産としての人的投資に変わる時代です」

再生可能エネルギーの一本足打法はNO

 一方、日本の産業界を揺るがす「脱炭素」についてはどうか? 岸田首相は世界の潮流に目配りしつつも、EV(電気自動車)や再生可能エネルギー一辺倒には否定的だ。

「すでに2兆円のグリーンイノベーション基金を活用し、大規模な水素の運搬船の開発などサプライチェーンの構築やEV普及の鍵を握る次世代電池・モーターの開発に向け、具体的な動きを始めています。さらに、社会のあらゆる分野を電化するため、送配電網のバージョンアップ、蓄電池の大量導入を進めます。火力発電のゼロエミッション化に向け、アンモニアや水素への燃料転換を進め、その技術やインフラを活用し、アジアの国々の脱炭素化にも貢献していきます。

 EVの普及についても、全力で取り組んでいきます。

©iStock.com

 ただ、EV一辺倒で進んで物事が変わる、それで良かったですねという単純な話ではありません。今、自動車産業で生活している多くの方々、雇用されている方々がどう生きていくか、考えなければなりません。将来を見据えてガソリン車向け部品の製造から電動車部品の製造へ転換するための設備投資支援など、対応を図っていきます。

 また、削減目標の実現にあたっては、再生可能エネルギーの一本足打法というのは現実的でありません。再生可能エネルギーのみならず、原子力、水素などあらゆる選択肢を追求することで、将来にわたって安定的で安価なエネルギー供給を確保し、さらなる経済成長につなげていきます」

 その他、ソニーやホンダのような創造的企業の育成をめざすスタートアップ支援策、地方活性化のための「デジタル田園都市国家構想」などにも触れている2022年の日本の針路を示した岸田首相の緊急寄稿は、「文藝春秋」2月号(1月8日発売)に掲載されている。

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