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CLPは「公正さ」を偽装した
それが今回はよりによって政党だった。CLPは資金提供を明らかにしていなかった。地上波がじっくりやらないテーマだからネットメディアに期待しようという需要への裏切り行為と言われても仕方がない。
CLPは「あそこは立憲がカネを出してるけど、言説は公正で見どころがある」と言われればそれでよかったのだ。「しんぶん赤旗」は共産党の機関紙だが、桜を見る会や日本学術会議などのスクープは「事実」や「調査力」がすごかったから話題になったのだろう。中立じゃなくても事実に対して公正であって良いものならどのみち評判になる。CLPはこの点を理解せずに公正さを偽装していたことに驚いた。
一方で、立憲民主党の危機感のなさも酷かった。
西村智奈美幹事長は12日の定例記者会見で「資金提供を公表せず、疑念を与える結果となった」と語った。「疑念」ではなく、その「事実」に驚き呆れられているのだろうに。
説明責任が果たされないまま幕引きか
泉健太代表は7日の記者会見で「知らなかった。少なくとも現執行部では行っていない」「旧立憲は解散し、新たな政党としてできあがっている」と述べた。では当時の執行部で資金提供を認めた福山哲郎前幹事長にさらなる説明を求め、引き続き調査や検証をしていくかといえば幕引き感満載なのである。
立教大の砂川浩慶教授(メディア論)は「政党資金には国民の税金が投入されており、立憲には説明責任があります」と強調している(毎日新聞WEB1月9日)。立憲は説明責任という言葉をよく使っていなかったっけ?