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オリンピックへの道は絶たれてしまったが、四大陸選手権と世界選手権の出場権が与えられた。

 

髙橋は「すごく不思議な感覚です。先シーズンまでは世界という感覚がなかったので。戸惑っているじゃないですけど、ビックリしている自分もいる。また世界を狙いたいという自分もいるし、今2人の自分がいるので面白い感覚」と話した。

久しぶりの世界との戦いを前に素直な心情を吐露した髙橋だが、2人は次なる目標をはっきりと語ってくれた。

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「日本のダンス界で成し遂げていないのが、(世界選手権出場枠)“2枠”を持って帰ってくるということ。本当にそれは日本のアイスダンス界にとって大きなことだと思う」(村元)

「順位としてはトップ10を目指すというところを今決めましょうか」(髙橋)

現在、世界選手権の出場枠が「1」の日本は、3月の世界選手権で村元・髙橋組が10位以内に入ると、来季の出場枠「2」を獲得することができる。

四大陸選手権、目指すのは表彰台

世界選手権での日本勢の過去最高成績は2018年村元哉中/クリス・リード組の11位。

これまで日本のアイスダンスはヨーロッパや北米勢の高い壁を越えられずにいる。10位以内に入り、2枠を獲得することは日本アイスダンス界の未来を切り拓くことにもつながるのだ。

四大陸選手権に向けて練習に励む村元哉中・髙橋大輔

その最終目標を成し遂げるためのカギが、今回の四大陸選手権だ。

「四大陸選手権でメダル、表彰台を狙う。本気で狙いにいく。四大陸で好成績を残したら、すごいポイントももらえるので、四大陸で良い滑りをしてポイントをもらって、世界選手権に挑む。自信を持って挑むというのは理想のプランですけど」

 

こう村元が語るように、四大陸選手権はオリンピックや世界選手権に次ぐ権威のある大会の一つ。メダルを獲得すれば、世界ランキングに関わるポイントが大きく与えられる。

そして、世界選手権の滑走順はその世界ランキングに応じて決まるため、ランキングの上位に入れば、得点が出やすいとされる後半グループで演技することができる。