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嶋佐「ふざけちゃうんだよね、東京芸人は」

――東京芸人の哲学みたいなものはあるのでしょうか。先ほどの「ダサいの嫌」みたいな。

屋敷:それはあるかもしれないですね。東京の方がやっぱなんていうんですかねぇ。確かにカッコつけてるかもしれない。いいように言ったらそれ「美学」みたいな感じですけど、悪いように言ったら照れというかカッコつけ。囲碁将棋さんらへんはほんとそうですね。

嶋佐:そうね、いい意味で言ったら飾らない。悪い意味で言ったらプロ意識が低い(笑)。

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屋敷:売れるためにがむしゃらにやるとかが、あんまりないんかなぁ。テレビで「ちょっとまってくださいよ!」みたいなああいう儀式はしないというか。

嶋佐:そういうのはいいから、ってなりがちかもね。

 

屋敷:大阪の人のほうがきちっとしてるんです。目の前のお客さんを笑かす最短距離があるとしたら、それをちゃんとやる。なんつったらいいのかな……なんかちょっと悪口チックに聞こえてまいそうでいやなんやけど(笑)。

嶋佐:たしかになぁ(笑)。

屋敷:たとえば、このくだりやってこのパスだして、このギャグやれば絶対ウケるっていうやつがあるとして、それを横で何回も見てる同期とか先輩がいたら俺らはやらないんですよ。でも大阪の人はそれをちゃんとやるからお客さんめっちゃ盛り上がる。

嶋佐:それやったらお客さんが笑うのはわかってても、ふざけちゃうんだよね東京芸人は。

 

屋敷:今はGAGとかインディアンスさんとかが大阪から来てくれたんで大分そこが中和されていい感じにはなってると思う。昔「彩~いろどり~East・煌~きらめき~West」っていう、大阪と東京の代表が激突するライブがあったんですけど、その時の平場はやっぱ大阪に押されてた。

嶋佐:大阪の人はきちんとかぶせるんだよね。

屋敷:かぶせる、そんで前出る。東京は圧倒されてたイメージありますね。

――お2人の中にもその「美学」や「照れ」みたいなものはあると思いますか?

嶋佐:それはあるかもしれませんね、もうここまで来ちゃったら。

 

屋敷:もういっこややこしいのは、俺らはコロナになってからテレビに出るようになったんで、あんま番組観覧のお客さんの前で収録やってないんですよ。だからそこに違和感をおぼえずにテレビの世界に来れたというか。イメージだと、番組観覧の客をめっちゃくちゃ盛り上げるのが大阪の人で、ロンハーとかゴッドタンとか客いない系の番組は東京のノリでいける。

嶋佐:ちゃんとしてるなぁ大阪は。

屋敷:ちゃんとしてるの。「アメトーク!」出て思いましたけど、稲田さん(アインシュタイン)とかやっぱちゃんとしてるから。ちゃんと笑かすんですよ、観客のことを。

嶋佐:絶対すべらないもんな。変なすべり方をしない。

屋敷:しない。違うのはGAGの福井さんくらい(笑)。ディープなところまでいって変な感じになるのは。

2回に続く)