「失明したという事実を本人に伝えられてない」
少年は29日現在、緊急搬送された病院に入院している。ベッドから身体を起こせる程度には回復したが、痛みのためか十分な食事は取れていないという。
「コロナの影響で、家族であっても1日1回15分の面会しかできない。母親も憔悴しきっていて、失明したという事実を本人に伝えられていない」
一方で、叔父は若者たちの暴走についてはこう話す。
「甥のことを思って大勢の人が抗議してくれることは有難いです。ただ、モノを壊すような暴力行為は間違っている。もうしないでほしい。もしそれがきっかけで逮捕者や怪我人が出てしまったら、甥も悲しむと思います」
一連の騒動を巡っては、松野博一官房長官が28日午後の会見で「事実関係を確認した上で適切に対応する」との見解を示した。金城弘昌沖縄県教育長も、県警に対し説明を求めている。
29日夕方には地元メディアが、県警が少年と接触したとされる警察官から話を聞いたと報じた。当該の警察官は「体のどの部分に接触したかはっきり分からない」などと説明したという。
沖縄署「広報担当者が不在で答えられない」
文春オンライン特集班は、事実関係を確認しようと29日に沖縄署を訪れたが、入り口で「現在、遺失物の受け取りなど以外は立ち入りを許可していない。取材対応は電話でお願いします」として敷地内に入ることが許されなかった。
そこで改めて署の代表電話にかけると、第一声で「事件ですか、事故ですか」と尋ねられ、どちらでもないと答えると無言で電話を切られた。改めて署を訪れ入り口に立つ署員に掛け合ったが、「広報担当者が不在のため何も答えられない」と説明するのみだった。
現在、沖縄署は少年と警官との接触がどのようなものであったかについては「調査中」としている。真相の解明が待たれる。
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