まもなく55歳を迎えるカズが約17年在籍した横浜FCを離れ、JFLの鈴鹿ポイントゲッターズに入団することが決まった。ここ数年、ゲームへの出場が思うようには叶わず、出場機会を求めての移籍ということになる。開幕を迎えるカズ自身のこれからと、活躍し始めた2人の息子たちについて訊いた。
「プロフェッショナルという部分では全然ダメだった」
――昨シーズンは1試合1分出場と出場機会に恵まれませんでした。どういう1年でしたか。
カズ 日々のトレーニングは、まったく怠ることなく、精神を乱すこともなく、強い気持ちで1年間やっていました。その部分は、もうこの何十年間、一切ブレていないし、去年も乱れることはありませんでした。
ただ、試合にほとんどからめなかったことは悔しいとしか言いようがない。去年の夏場にいろいろな選手が入ってきて、何人かの選手が出ていったんだけど、その出て行った選手を含めて、天皇杯、ルヴァンカップ、リーグ戦のすべてを含めて先発しなかったのは、チーム内で僕だけなんですよ。ゴールキーパーを除いては。
試合に出られる出られないは、自分の実力なんで、実力不足で、監督が自分を使わなかったということだったと言うしかない。そういう意味においては、プロフェッショナルという部分では全然ダメだったと思う。
でも、サッカーのプロで生きていくのはそれだけじゃない。試合に向けてどれだけしっかり準備ができているかというのもひとつの要素で、そこはしっかりできたとは思ってます。
「うちの家族は何も達成していない、全員これからですよ」
――年が明けた1月2日、カズが少年のころに所属していた静岡「城内FC」での初蹴りに一家で参加しました。俳優になった長男の獠太君、大晦日にRIZINで格闘家デビューし勝利を収めた次男の孝太君とともに。2人が活躍し始めたことは嬉しかったですか。
カズ いや、全然まだ活躍しているとは思っていません。まだ、本当に何も始まっていないのと同じぐらい。常に応援はしていますけど、あいつらの人生は、あいつらがこれから自分たちで切り開いていかなきゃいけない。まだまだこれからですよ。
とにかく毎日コツコツとやっていくしかない。孝太だったら、試合に向けてひたすらトレーニングを積んでいく。獠太も一緒です。俺も一緒。まだ、うちの家族は何も達成していない。全員これからですよ。