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藤井二冠に勝つために何が必要か

 実際、プロ入り以降の223戦でわずか35敗(8月24日時点)。藤井に土をつけることは立派な金星であり、棋士たちも“藤井包囲網”の構築に怠りない。藤井と6局をこなしている都成竜馬六段(30)は、5連敗ののち、6局目で初白星を挙げた。

「6局目は、普段は指さない『相掛かり』という作戦を藤井対策として用意しました。藤井さんは難しいところで長考するので、見慣れない局面に誘導し、持ち時間を早く使ってもらう狙いでした。結果は幸いしましたが、こちらの事前研究を読みの速さで上回られた面もあった。次は同様にはいかないでしょう」(都成六段)

都成六段

 藤井に勝った棋士のうち最年長の井上慶太九段(56)も、付けいるスキは藤井の経験の少なさだと考える。

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「藤井さんと本当に大一番を指すことになったら、藤井さんの経験値が低そうなトリッキーな作戦を用意するかも知れません」

井上九段

 つまり藤井とがっぷり四つに組むのは危険。藤井を“未知の戦場”に引きずり込む奇襲こそが活路なのだ。