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アベノマスク配布に「希望殺到」って本当?
最近の流れをおさらいすると、約8000万枚が在庫となっていた布マスクについて、約2億8000万枚以上の受け取り希望があったと政府が発表。これ、記者ならヨダレを垂らして調べたいネタだろうなぁと思っていたら西日本新聞がやった。
『アベノマスク「配布希望2・8億枚」本当? 厚労省HPで申請すると…』(1月29日)
実際に必要とする枚数よりも多い枚数が自動的に申請されるケースもあったという。
《例えば必要枚数欄に「10枚」「110枚」「210枚」と打ち込むと、送付枚数欄はそれぞれ「100枚」「200枚」「300枚」と100枚単位で繰り上がって自動変換され、表示される仕組みになっていたのだ。注文の単位を大きくすることで、在庫を1枚でも多く減らしたい-。厚労省のそんな意図を感じざるを得なかった。》
さらに出てきたのがアベノマスク配布に10億円の送料がかかるという政府試算報道。在庫を焼却処分すれば6000万で済むという。このあと政府は試算を否定。こうして今度は「本当は送料がいくらか」という点にずらされていくのだろうか。
そもそもこのニュースは「アベノマスクは東京近郊の倉庫で、もらい手もなく約8000万枚眠っていた。大量在庫の保管費は、昨年3月までで約6億円」(東京新聞2月4日)という点に尽きる。この事実が明らかになった時点でアベノマスクという政策は「ゲームセット」だったはずだ。
昨年末に岸田首相が廃棄を表明した翌日のサンケイスポーツのコラム「甘口辛口」が辛辣だった(2021年12月23日)。