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「人間は、死んでも終わりじゃないんです」

 2年前の言葉がフラッシュバックした。

「残された者が、その人を語り、バトンを繋いでいきますから。だから、人間は死んでも終わりじゃない。それが、今回私が言いたかったことです」

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 その言葉で、鶴瓶噺は幕を閉じた。

「人間は死んだら終わりなんや」

「人間は死んでも終わりじゃない」

 この2つの言葉の間に、どれだけの想いと、憤りと、決意があったんだろう。

 帰り道、山手通りを歩きながらそれを想い、ひとり泣いた。

いのちの車窓から (角川文庫)

星野 源

KADOKAWA

2022年1月21日 発売