1ページ目から読む
5/5ページ目
「人間は、死んでも終わりじゃないんです」
2年前の言葉がフラッシュバックした。
「残された者が、その人を語り、バトンを繋いでいきますから。だから、人間は死んでも終わりじゃない。それが、今回私が言いたかったことです」
その言葉で、鶴瓶噺は幕を閉じた。
「人間は死んだら終わりなんや」
「人間は死んでも終わりじゃない」
この2つの言葉の間に、どれだけの想いと、憤りと、決意があったんだろう。
帰り道、山手通りを歩きながらそれを想い、ひとり泣いた。