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〈1本2万2000円の商品が大反響〉ファイナルファンタジー、聖剣伝説、ライブアライブも…大手ゲーム会社がリメイク・リマスター作品を量産しまくる“納得の理由”とは

2022/03/15
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 当然ながら、スクウェア・エニックスは新作タイトルもいろいろと手掛けている。『ドラゴンクエストXII 選ばれし運命の炎』や『ファイナルファンタジー16』といった人気シリーズの最新作はもちろん、シミュレーションRPG『トライアングルストラテジー』、魔法が存在する異世界を冒険するアクションRPG『FORSPOKEN』など完全新規タイトルも動いているのだ。

 それにもかかわらず、過去作のリメイクやリマスターもこれら最新ゲームと並ぶほどの存在感を示している。このような状況になったのは「ゲームの歴史」がかなり積み重なってきたのが大きな要因だろう。

リメイク・リマスター作品の発売が続くワケ

 家庭用ゲーム機として人気を博したファミリーコンピュータは1983年に発売され、それからもはや39年が経過している。当時若者だった人たちはいまや50代前後と考えられるわけで、このくらいの年齢層まではゲームに慣れ親しんだ存在になっているわけだ。

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 合併前のスクウェアやエニックス(現スクウェア・エニックスは、2003年にスクウェア社とエニックス社が合併して成立した)はスーパーファミコンの時代にも活躍したゲーム会社である。そこから数えても30年以上は経過しており、当時ゲームを楽しんでいた子供たちもすっかり働き盛りの大人になっているだろう。

 アニメやおもちゃなどの業界でも同様だが、働くようになった大人向けの懐かしい商品が展開されるのはしばしばあることだ。特定の年代を狙ってリメイク・リマスターのゲームを売るというのは商売として道理であるし、需要もしっかりと存在する。少子高齢化の点も考えると、外せない重要な層となるだろう。

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