日本は外国人の親族にビザがおりない
――妹さんやお母さんが避難先をガリーナさんのいる日本ではなく、エジプトにした理由はなぜなのでしょうか？
ガリーナ 本当は日本に来てほしかったし、母や妹も希望していました。でも、日本ではコロナの関係で海外渡航者にビザが降りないんです。1ヶ月、2ヵ月の短期でもいいので、母に子どもをみてほしかった。これまでも何度か行政書士の方に相談しているんですが、まったくダメです。
たとえ日本人と婚姻関係があっても、外国人の親族は日本には来られないんです。母くらいは来日させてほしかったのですが……。母は糖尿病なので、日々の投薬が欠かせません。薬は1カ月分は持っているそうですが、やはり心配です。我が家はイスラエルにも親戚がいるのですが、イスラエルはたとえ小学生の子どもであってもワクチンをうっていないと入国ができないらしく、そちらに避難するのも今は難しい。
一方、エジプトは事前にPCR検査をして陰性の証明を持っていれば1時間程で入国できる。母と妹家族は今はホテルに滞在しているそうです。今後どうするかも含め、毎日家族でテレビ電話で話をしています。
――現地では市民も武器を持つようになったと聞きました。
ガリーナ キエフに住む知り合いは家族を守るために、知り合いから猟銃を手に入れたそうです。ロシア軍に対しての警戒もありますが、それ以上に治安が荒れ、強盗などがおきた際に「身を守るために必要だ」と話していました。24日、25日は街に大きなサイレンが流れる度、地下鉄や地下駐車場などの防空壕に非難していたと聞いています。
――キエフでは食料などの物資の流通はどうなっているのでしょうか？
ガリーナ 食料に関しては事前に政府から言われていたため、皆、1～2週間分の蓄えはしてあるみたいです。ただ、25日にキエフの友人から聞いた話だと、銀行は閉まっており、お金は1日1回少しだけ降ろせる状態だそうです。あとはガソリンスタンドが凄く並んでいて、常に100台以上の行列。ガソリンもいつ尽きるかわかりません。
