そもそも眞子さまのご婚約内定発表を急いだのは、初孫としてかわいがっていただいた天皇皇后両陛下(現・上皇上皇后)に朝見の儀を行っていただきたいという希望があったからだといわれる。当時の皇太子ご夫妻(現・天皇皇后)は、眞子さまと小室さんの会見をご公務先で知って驚かれたという経緯があった。周囲には、今回、朝見の儀を行わなければ、天皇家と皇嗣家の不仲が再び取りざたされかねないと余計な心配をする声もあった。
現在の天皇陛下の深い思いやりに、果たして眞子さまが承知なさるかという問題は残されているが、いずれにせよ、宮内庁としては、天皇陛下のご意向を汲んで日程調整を進めるのに手間取ったようだ。こうして眞子さまご結婚の正式発表は遅れたまま、事態は進展していくことになった。
初めてのパスポート
9月27日、小室さんはニューヨーク出発前に病院でPCR検査を受けてから帰国した。肩まで伸ばした髪を後ろで束ねた小室さんは報道陣には何も応えずに、新型コロナ対策のため横浜市内の自宅へと向かい、14日間の隔離生活に入った。
母親の佳代さんとも久しぶりの再会だ。佳代さんは、勤務先の洋菓子店と労災をめぐってトラブル中であっただけに息子の帰国は心強いに違いない(編集部注:その後佳代さんは勤務先を退職)。
一方、眞子さまは9月30日に、岐阜県多治見市で行われる「国際陶磁器フェスティバル美濃’21」の名誉総裁として開会式にビデオメッセージを寄せられるが、これが最後のご公務となる。5年半勤めた自然史博物館「インターメディアテク」を退職され、ICU大学院も退学される。
眞子さまと小室さんの再会は、3年2カ月ぶりとなる。まずは小室さんが秋篠宮皇嗣邸で両殿下にご挨拶を済ませ、ご対面はその後になるといわれている。
10月中には、婚姻届を出される予定だが、眞子さまは一般の人が提出する戸籍謄本の代わりに皇統譜の謄本を出される。陛下の妹の黒田清子さんのご結婚の時には、宮内庁の職員がお二人の新居のある地元区役所に届け出たというが、眞子さまの場合、新居は米国であるため、提出先は、ご出発まで過ごされる予定のお住まいがある区役所か、小室さんの実家のある横浜市の区役所ではないかと見られている。
婚姻届が受理されると、新たな戸籍が作られ、眞子さまは晴れて「小室眞子さん」となり、皇統譜から除籍される。入籍後、皇族時代は不要だったパスポートを申請。眞子さまは年末か年明けに、初めてのパスポートを持って民間会社の飛行機で米国に渡り、海外生活をスタートする予定だ。