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桑田コーチが課した“珍練習”とは?
「宮崎での一次キャンプから『制球力の向上』をテーマに掲げ、かねてから温めていた独自の練習方法が試されてきました」(同前)
キャンプ初日には捕手までの距離を1m短くした“短縮ブルペン”を作り、徐々に制球力を養う練習法を高橋に課したのだが――。
「高橋は『高さの感覚が難しい。やっぱり距離が違うと……』と首を捻っていた。むしろ距離感が狂ってしまったように見える。高橋以降、この“珍練習”は誰もしなくなった」(同前)
一方の戸郷は「投球テンポアップ」のため、捕手からボールを受け取ったらすぐにモーションに入るという練習法を行ってきた。
「彼は2年連続で『スピードアップ賞』を受賞するほど投球テンポのいい投手なんですけどね……。練習試合では投げ急ぐあまり、制球が疎かになっているように見えました」(球団OB)
さらに休前日と休養日以外は“座学”による講義が毎日30分間行われた。多くの選手にとっては「変化球の効果的な使い方など、勉強になることばかり」と好評だったが、一部の選手は「桑田さんの声のトーンもあって、めちゃくちゃ眠くなります(笑)」。
次期監督候補として名前が挙がってきた桑田コーチ。若手エース2人の“覚醒”も試金石のひとつとなる。