高校最後の夏を終え…2人きりで旅行した思い出
「周りの声をボクは気にしていません。日々、勉強。日々、成長して精進していきたい。今日よりも明日。明日よりも明後日。少しでも成長して精度を上げていけたらと思います」と落ち着いて、しっかりと自分の言葉で話をする姿はなんとも頼もしい。
最近ではプロ3年目、本領発揮の時を迎えている佐々木朗希投手とバッテリーを組む機会が増えた。高校時代から150キロを超えるストレートを武器にする小園のボールを受けてきた経験が生きている。そして「(佐々木)朗希さんは配球を色々と考えておられて、バッターに対しての洞察力が凄い。バッターの対応とかも色々とみられていて、ボクも勉強になることが多い」と2つ上の先輩投手からもボールを受けながら貪欲に学び取ろうとしている。
高校時代の相棒、小園とは高3最後の夏を終えた後、2人で旅行に出かけている。宮崎にある小園の母方の実家。短い旅だったが2人きりでの旅行は初めてだった。
「ゲームをしたり、2人でゆっくりしました。いい想い出です」と松川は遠い昔のように振り返る。今、2人はセとパ、違うチームでそれぞれの道を歩んでいる。必死の日々。松川は小園と約束をしている。
「もう一回、侍ジャパンでバッテリーを組みたい。そう話しをしています。もちろん交流戦やオールスターでの対戦もあります。プロの最高峰の舞台で再会したいです」
松川は目を輝かせながら高校時代の親友とのプロでの夢を教えてくれた。3月1日の卒業式終了後、会話もそこそこに2人はそれぞれのチームに戻った。松川は3月2日、京セラドームでのバファローズ戦でスタメン出場すると3打数1安打。チームを勝利に導いた。まだ2人のプロ野球人生は始まったばかり。これからどのようなストーリーが生まれ、2人はどのような舞台で再び巡り合うことになるのか。ワクワクがとまらない。
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