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ホテルアメニティ“3つの対策”

 具体的な対策としてはおおむね3つが考えられる。ひとつは現状のアメニティについて、プラスチックではなく、木や竹などの代替品にしていくことだ。スターバックスなどが採用している、プラスチックストローを紙製のものに切り替えるなどの対応と同様の考え方だ。ただし代替品への切り替えは当然コスト負担の上昇を招く。1円単位でコスト管理をしなければならず、更にはコロナ禍で苦しい経営を強いられている宿泊業界で、コストをかけてでも法の趣旨を守っていくのは現状では極めて難しいと言わざるを得ないだろう。

 ふたつには、部屋に常備することをやめ、フロントなどで希望者にだけアメニティを配るというものだ。すでにビジネスホテルの一部では取り入れられている策で、基本的には無料でフロントの周辺などに常備して、希望するアメニティだけを選択して部屋に持参してもらうものだ。だが旅行や出張でやってくる顧客は旅行鞄だけでなく、土産物も含め両手がいっぱいの状態にあることも少なくなく、いちいち選ばなければならないのは煩わしい。また手慣れた出張者ならともかく、そうしたシステムに不慣れな客が部屋に入ってからアメニティがないことに気づく。あるいは残念なケースでは、風呂に入ろうと裸になった時に気づくなど、ホテルや旅館自体に対するイメージを大きく落としてしまう危険性も内包している。

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 みっつめの対応として考えられるのが、今懸念されている有料化だ。フロントにやってきた顧客に対して、アメニティ持参の有無を確認し、必要なものについては販売する、宿泊料金に上乗せするなどの対応だ。今までなら、この対応策は顧客からブーイングを受けるものとしてホテル・旅館側もなかなか採用できなかっただろう。だが、この法律の施行は、アメニティ有料化に及び腰だった宿泊業界には千載一遇のチャンス到来と考えることもできる。