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〈カムカム るい、アメリカへ〉コムサの服に身を包む少女・深津絵里の才能を見抜いた母は…

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 今週のNHK連続テレビ小説『カムカムエヴリバディ』は1994-2001年。予告映像ではトミー(早乙女太一)の再登場や錠一郎(オダギリジョー)の音楽再開宣言、るい(深津絵里)のベリーショート姿が公開された。

 特に注目が集まるのは、2代目ヒロイン・るいの渡米だ。先週のラストでるいは「ジョーさん。私アメリカに行きたい。お母さんを探しにアメリカに行きたい」と渡米を決意。錠一郎と共にスーツケースを引く姿に、母・安子(上白石萌音)との再会を期待する声が高まっている。

 母に捨てられた記憶と葛藤するるいを演じ、多くの視聴者を魅了している深津。いまや日本を代表する女優だが、その才能は子どもの頃から際立っていた。デビュー秘話を報じた「週刊文春」の記事を再公開する。(初出:週刊文春 2022年2月10日号 年齢・肩書き等は公開時のまま)

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 NHKの連続テレビ小説「カムカムエヴリバディ」で、2代目ヒロインのるいを演じている女優・深津絵里(49)。彼女の芸能界入りに携わった地元の恩人女性が、「週刊文春」の取材に応じ、深津の「デビュー秘話」を明かした。

 深津は1973年、大分県別府市の生まれ。その後、大分市郊外の新興団地で育った。当時は、襟足を刈り上げたショートカット。コムサ・デ・モードのシックな洋服に身を包んだ少女は、団地でもひときわ目を引く存在だったという。

 そんな娘の才能をいち早く見出したのは、母・諭美子さんだった。オーディション雑誌を買い揃えては、芸能界の情報を熱心に集め、デビューのきっかけを探していたという。

1973年生まれの49歳

 転機は13歳だった1986年。「ミス原宿」コンテストでグランプリに輝いたのだ。彼女に出場を勧めた恩人の女性が明かす。

「以前勤めていたレコード会社の人に、大分から誰かいないかと言われ、音楽関係の教室に携わる知人に聞いたら、『一人、眼力が半端じゃない子がいる』と」

 初対面でその魅力に惹かれた女性は諭美子さんとも意気投合し、指導を任された。