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『プーチン愛人とぎっくり腰』 現実が「東スポ化」する異常事態…ウクライナ侵攻を東京スポーツはどう報じたか

2022/03/22
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2月28日、東スポの“日常”は変わらない

 2月28日(月)

『核兵器準備も指示 失脚焦り』(夕刊フジ)

『誤算続々 ウクライナ攻略 激怒』(日刊ゲンダイ)

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 プーチン怒りの表情の写真。では東スポはといえば、

『宇宙人カラオケ大会』

 まだ大丈夫だ。東スポの日常は変わらない。

©プチ鹿島

 ちなみに宇宙人カラオケ大会とは配信番組のことで《オリオン星人、アンドロメダ星人、レプティリアン、シリウス星人など、多種多様な宇宙人が登場し、ステージ場で地球のヒット曲を熱唱したのだった》という。スケールの大きさに和む。

 3月7日(月)

『裏切り続出 内部崩壊』(夕刊フジ)

『ゼレンスキー 亡命政府樹立計画』(日刊ゲンダイ)

 フジはプーチン、ゲンダイはゼレンスキーの顔写真。では東スポは……。

『化け猫妖怪抗争』

©プチ鹿島

 同じ「抗争」でも化け猫が一面奪取だった。「魚の目玉を取り合いか」という見出しが躍る。東スポは昨年11月に『妖怪ケンムン実在したのか 徳之島へ急行』と報道していて、今回も同じ徳之島で奇怪な現象が起きていると伝える。つまりこだわり案件なのである。新聞は各紙の記事が違えば違うほど平和さを感じる。