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〈宇野昌磨 金メダル〉宇野が履き、鍵山優真も履きたがった“小塚ブレード”って一体なんだ?

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宇野の「ループ教えて」に鍵山は…

 北京でも仲の良い姿を見せていた2人。

「エキシビションに向けた2月12日の練習では、宇野が『ループ教えて』と鍵山に声をかけ、鍵山が4回転ループを跳んでみせると、すぐに宇野も同じように跳ぶというシーンもありました」(フィギュア担当記者)

 実は今回、鍵山も憧れたという宇野のスケーティングを支える存在があった。

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「スケート靴の氷に接地する金属の部分をブレードと言いますが、昨季から宇野は、バンクーバー五輪代表の小塚崇彦が開発した『小塚ブレード』を使っているのです。従来のブレードは金属を溶接で繋ぎ合わせて作られており、ジャンプなどの衝撃で曲がって頻繁に交換する必要があった。しかし小塚ブレードは一つの金属から“削り出し”て作るため、耐久性に優れ、なおかつ軽いのです」(同前)

「小塚ブレード」を手にする小塚崇彦氏

 小塚氏と一緒に開発に携わった父の嗣彦氏が語る。

「宇野選手については、スイスで一緒に練習していた島田高志郎選手が小塚ブレードを使っていたため、崇彦に『自分も使ってみたい』と連絡してきました。使いながら、ブレードのカーブの具合など、自分に合うようメーカーに注文して、北京五輪を迎えたようです」

 このブレード、実は鍵山のためにも作ったという。