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「(Cとは)1年のときに同じクラスでした。暴力を振るわれたりしました。いじめられすぎていたので、周囲からは“いじめてもいい存在”になっていたんだと思います。その後も、いじめが一時おさまっては、またいじめられることの繰り返し。向こうの気分ですね。他の子もいじめていて、そっちのいじめが収まったと思ったら、こっちがいじめられるという感じ。ただ、3年のときに担任の先生が指導したことで収まったんですが、4年のとき、先生が異動すると、いじめが倍になって返ってきました」

クラスでも部活でも休まることはなかった

 そんな中で、アキコさんが小5のとき、「服を胸までたくしあげられる」という性的な被害に遭う。

「見ている人もいました。でも、誰にも言いませんでした。6年になったとき、担任に相談したんですが、聞き流されましたので、言っても意味がないと思ったんです。ただ、最近になってこのことを母親に話せるようになりました」

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 母親は、この頃、アキコさんの自傷行為に気がついた。

「娘の様子がおかしかったので、学校を休ませたんです。このとき、食事に行ったんですが、掘りごたつのために、足元の傷に気がつきました。理由は答えてくれませんでした。そのため、学校での様子を担任に聞くと、『何かがあったわけではない』と言われました」(母親)

 小6のときには仲の良い同級生が多く、いじめ被害はなくなっていた。しかし、2016年、中1になっていじめの被害に再び遭うことになる。

「幼稚園からいじめている加害者Aと同じクラスになりました。そのため、入学後間もなく、加害者Aを中心にクラス内でいじめが始まりました」(同前)

 アキコさんは、小6の頃から始めた卓球の部活動に入ったが、部内のいじめも始まり、クラスでも部活でも休まることはなかった。仲の良い同級生ともクラスが別々になった。部内の人間関係の中で無視されるようになった。結局、部活動も地域の卓球教室もやめることになった。

「Aを中心に、最大で1学年のうち5人に1人が加害者になっていました」(同前)

 学校は、アキコさんが登校していないことを気づかなかったこともあった。「遅刻する」と連絡があったまま、学校に来なかったが、担任が出張で気付けなかった。学校に行っていないことを知った母親が夕方になって、学校へ連絡したことで分かった。

学校は不登校・自傷行為を家庭のせいに

 6月から7月にかけて、アキコさんは、スクールカウンセラーや担任らと相談をする。しかし、学校でいじめを受けていることを話すと、「家では何かあるの?」と聞かれ、その後、家のことしか聞かれなかった。

「家のことしか聞かれないので、家の手伝いで友達となかなか遊べないとか、どこの家庭でもあると思う親同士の喧嘩について話しました」