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「女性のトイレ問題は大変です」

広瀬 最初の頃は「現場って顔が怖い人が多いな」って思っていたんですが、そういう人ほど話しかけるとすごく優しいんですよ。「頑張ってるね~すごいよ~」とか「今日はこれを持てるようになったんだね」とか毎回褒めてくれて。そういう言葉をかけてもらうことで、どんどんやる気になっていきました。

「怖い顔のたくや先輩(右から二番目)も作業中は優しい声かけをしてくれるんです」と話す広瀬さん

――重いものだと何キロくらい持ち上げるのでしょうか。

広瀬 50キロ弱のものは持てるようになりました。最初は14キロの8コマ(鉄パイプ)を持つだけで苦労していましたが、だんだんと慣れてきましたね。足場の高いところでの作業はよそ見が命取りになるので、パイプを持つときはまっすぐ前を見てバランスを崩さないように気をつけています。

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約42キロの素材を片手で運ぶ広瀬さん

 重いものは持てるようになったんですが、高所恐怖症だけはいまだに治らないんです。高いところに登ると足がガクガク震えます。なるべく下を見ないようにしていますが、それだけがまだ克服できないところですね(笑)。

6メートル弱の高さの足場で作業する広瀬さん

――作業場には男性用のトイレしかないですが、「現場女子」のトイレ事情はどうでしょうか。

広瀬 トイレ問題は大変です。作業場に女性用トイレがない場合が多いので、事前に済ませていきます。どうしてもって時は、近くのコンビニに行ったり、作業場所のお家の人に借りることもあります。

 でも生理の時はすごく大変です。ナプキンを何度も変えられないので、下半身が血でびっしょり滲んでしまうこともありました。夏だと汗もかくので、余計つらいですね。

 大きめのナプキンをつけて、上からスパッツを穿くなど対策をしています。生理の時は足に力が入らないので、作業が難しい時もあります。周りの男性も気にかけてくれて、「休んでいいからね」って言ってくれるので助かっています。