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競売も落札も管理組合が行う理由

 落札するのも、多くの場合は管理組合だ。滞納で実質マイナスなので、一般の入札は期待しづらいためだが、このところ、第三者が入札するケースも出てきた。

 あるマンションでは16年3月と4月に競売で売れた2部屋が、沖縄の宗教法人の名義で登記された。屋内プールやジャグジー付きの大浴場も備えた豪華マンションで、1室は、11、12階にまたがるメゾネットタイプの77平米だが、2800万円余りの滞納があり、裁判所の基準額は1万円。宗教法人はこれを33万円で落札したが、過去の滞納管理費を払わずに入居と同時に滞納を始めた。さらに、入れ墨をした人たちが部屋に出入りして共同の大浴場も使う。管理人が、入れ墨の人は風呂を使わないよう注意してもやめないという。マンションの管理組合は、仕方なく、2部屋の競売手続きを改めて進めている。

 こうした落札者がいるため、湯沢のリゾートマンションの管理組合は自ら落札する時でも、高めの入札をするところがでている。先述の9月の競売でも、ある管理組合は20万円前後で2部屋を自ら落札したが、別の応札者があり、高めの入札が功を奏したとみている。

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 別のマンションの理事長は心配する。

「マンションは安くなると様々な人が買って入ってくる。マンションが戸建てと違うのは、管理組合に億円単位の修繕積立金があることです。嫌気がさして出ていく住民が増え、管理組合が乗っ取られたら大変なことになる」

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