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マンションは値下がりしたのに固定資産税は高止まりとは

 価格が暴落したリゾートマンション定住者の間で負担感が高まっているのが、固定資産税だ。17年8月、町内のリゾートマンションの理事長ら30人が町の担当者と意見交換をする「連絡会議」が開かれた。席上、理事長から町の固定資産税に対する不満が出た。

「総務省の規定で、固定資産税は時価が下がれば減額するはずだ。リゾートマンションがこれだけ値下がりしたのに固定資産税が高止まりするのはおかしい」

 固定資産税を計算するもとになる建物の評価額は、同じ建物を建てるのにいくらかかるかを、所管する総務省の基準で積算し(再建築価格)、経年劣化分の減額をする。そのため、マンションの評価額は、同じ建物であれば場所に関係なく同じになる。ところが、リゾートマンションの不動産広告を見ると、70平米以上の物件が10万円で、年間の固定資産税額がそれに近いようなケースもある。

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 固定資産評価の原則は時価だが、町は「検討する」というだけで動きは鈍い。それは、町税収入の八割が30億円弱の固定資産税だからだ。そのうち、マンションは約8億9000万円と3割を占める。町を支えてきたスキー場やホテルが斜陽化して法人税が減っても、人口の高齢化で住民税を払える人が減っても、建物などがある限り、固定資産税は集められる。「最後の砦」ともいえる安定財源なのだ。

 湯沢では、マンション管理組合が自分たちの資産の価値を必死で支えている状態だが、人口減の日本で、マンションの供給が需要を大幅に上回る状況は、リゾートだけの問題ではない。湯沢で起きていることを他人事と考えず、資産の有効活用ができる対策を打つ必要がある。