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内田樹さんおすすめ「イギリスの底辺」がわかる本

 内田樹さんの「英国の保育所で働いていた日本人女性による英国社会の『底辺』についてのレポート。すべての人に読んで欲しい」という書き出しで、『子どもたちの階級闘争』の書評は始まります。日本では保育所不足が問題になっていますが、福祉国家イギリスの異変は将来の日本の姿かもしれません。

・書評
英国社会の底辺 生活保護打ち切りで生まれた“未来のない”子どもたち
内田樹が『子どもたちの階級闘争』(ブレイディみかこ 著)を読む

子どもたちの階級闘争 ブロークン・ブリテンの無料託児所から

ブレイディ みかこ(著)

みすず書房
2017年4月19日 発売

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大学を卒業したとたんに借金300万以上を背負うとは 

 若者を使い捨てにする社会の問題にいち早く取り組んだ今野晴貴さんが『ブラック企業』に続き、『ブラック奨学金』で寒々しい現実を捉えました。親に経済力がなくとも若者の進学を後押しするために奨学金制度があるはずですが、その制度が消費者金融なみの厳しさだとしたら。自著より貧困層や若者を搾取する構造を解説します。

・著者の解説
奨学金の「ブラック」な実態。前途ある若者を食い物にしてよいのか
一族共倒れの危機を招く「ブラック奨学金」の破壊力

ブラック奨学金 (文春新書)

今野 晴貴(著)

文藝春秋
2017年6月20日 発売

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日本から離れて最下層で働く 

「なぜマイノリティは生きづらいのか。そして、なぜ普通に生きようとするだけで閉塞感を抱いてしまうのか」。『だから、居場所が欲しかった。』を読んだ人事コンサルタントの城繁幸さんはこう投げかけます。海外で働く日本人ヒエラルキーの最下層が集まるアジアのコールセンター。彼らへの取材から、いったん貧困に陥るとリカバリーできない構造が海外にまで広がっている現状が見えてきます。

・書評
居場所を失った人々の末路 バンコク・コールセンターで働く日本人の実態
城繁幸が『だから、居場所が欲しかった。』(水谷竹秀 著)を読む

飯場は特殊な場所なのか

「ホームレスをしていた職人さんに“飯場に入ってみないとワシらのことは分からない”と言われたことがきっかけで」、実際に寄宿したと飯場へ 暮らしと仕事を記録する』の著者がインタビューに答えています。格差社会という言葉が聞かれる前から、経済を下支えしてきた建築現場の意外な実態とは。

・著者インタビュー
ボロボロのプレハブの「飯場」暮しを体験 一番きつかったこととは?
著者は語る 『飯場へ 暮らしと仕事を記録する』(渡辺拓也 著)

飯場へ 暮らしと仕事を記録する

渡辺 拓也(著)

洛北出版
2017年6月25日 発売

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タブー視された世界で生きる 

『売春島』の著者は「これまでメディアに語られていなかった彼らの本音を聞くラストチャンスだったのかもしれません」と、執筆の経緯をインタビューで語っています。タブー視されながらも日本に点在する売春スポットのひとつ、渡鹿野島(わたかのじま)の歴史とはどのようなものでしょうか。廃業、浄化の進む島の貴重な記録です。

・著者インタビュー
60人いた女性が10人ほどに 長年タブー視されてきた「渡鹿野島」はいま
著者は語る 『売春島 「最後の桃源郷」渡鹿野島ルポ』(高木瑞穂 著)

売春島 「最後の桃源郷」渡鹿野島ルポ

高木 瑞穂(著)

彩図社
2017年8月29日 発売

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