「まずいと思ったが、業界で生き残るためだった」(奥田圭一容疑者)
違法なメンズエステ店を経営したとして警視庁は4月6日、経営者の奥田圭一容疑者(54)と性的サービスを提供した20代の女性セラピストを風営法違反(禁止地域営業)の疑いで逮捕したと発表した。
店は、性的サービスが禁止されている渋谷や恵比寿、麻布十番のマンションなど都内計7カ所で、「スパマリアーム」「アロマ・フランドール」などの名義で営業していたという。メンズエステは近年急激にブームとなり、店の入れ替わりが激しい。そんななか同店は7年以上営業を続ける“老舗店舗”だったようだ。
「素人感」を売りにするメンズエステ
全国紙社会部記者が語る。
「昨年頃から都内以外にも札幌や福岡、神戸などの繁華街を始めとして、全国的なメンズエステの摘発ラッシュが続いています。奥田容疑者はこれまで『5億円以上売り上げた』と供述しており、激戦区である渋谷でも有数の人気店舗だったようです。店のホームページには『風俗店ではないので、性的なサービスは一切しません』とありますが、実際には奥田容疑者が女性セラピストに性的サービスをするように指示を出していました」
メンズエステとは一般的には男性向けの痩身や脱毛エステサロンのことをいう。しかし、最近ではマンションの一室などを使って、女性セラピストがオイルマッサージなどのリラクゼーションサービスを施す場合を指すことも多くなっている。このタイプのメンズエステでは、店舗によってはオプションでセラピストの女性の衣装を指定できるサービスもあるという。
もちろん風俗店とは異なるので、性的サービスの提供は風営法で禁止されている。だが一方で、実際にはセラピストとの交渉次第で“サービス”を行う店も少なくない。「風俗店よりも“擦れた”雰囲気の女性が少なく、素人感を売りにしている店舗が多い」(同前)という。
なかでも摘発されたエステ店は「本番行為ができる」とネット上でたびたび噂があがるほどの有名店だったようだ。摘発の舞台となったこの店に客として訪れたことのある40代男性が話す。