「オプションはどうする? 裏オプションありますよ」

 カーテンで仕切られただけの薄暗い部屋で向かい合う男女。「はじめまして」の挨拶もそこそこに、20歳前後の女性が男性にかけた言葉は“裏オプション”の誘いだった――。

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 3月8日、東京・秋葉原にあるリフレ店「Cherry×Cherry(ちぇりちぇり)」の経営者らが、売春防止法違反の疑いで逮捕された。同店は約30人の女性を雇い、売春の場所を提供し、客と性行為をさせていたと見られている。

売春防止法違反で摘発を受けた「Cherry Cherry」 ©文藝春秋 撮影・松澤和也

 もともとリフレ店とは主に男性の客に対して、女性スタッフが会話やハグ、添い寝などのサービスを提供する店である。今回摘発された「Cherry×Cherry」は雑居ビルの一角に店舗を構える“店舗型”と言われる店だった。秋葉原には他にも多くのリフレ店が営業しているが、売春防止法違反の摘発は初めてだ。

以前から“本番店”として有名

 逮捕の顛末について、全国紙の社会部記者はこう説明する。

「3月6日の夜に警察のガサ入れがあり、店長の外山健太(35)が現行犯で逮捕されました。その時、店には2人の女性スタッフと2人の客がいました。翌7日には経営者の山崎一輝(30)も自ら出頭したようです。

『Cherry×Cherry』は2021年5月まで『秋葉新地』という名前で営業していて、昨年6月からは今の名前に変わりましたが、経営陣や女性スタッフの大半はそのままだったようです」

「Cherry Cherry」の入り口 ©文藝春秋 撮影・松澤和也

「Cherry×Cherry」のシステムは、基本料金が30分で4000円、指名料が1000円。それに加えて添い寝し放題5000円などのオプションが追加されるというものだ。

 しかし客の支払った基本料金は全て店側の懐に入り、女性スタッフの収入はオプション代のみだった。女性スタッフにとっては収入がゼロになる可能性さえあるシステムだが、“裏オプありき”だからこそ成立していたのだという。

「『Cherry×Cherry』は以前から性行為ができる“本番店”として有名で、ほとんどの客は裏オプ目当てで来店していたようです。2019年からの3年間で1億1500万円にものぼる売上があり、警察は経営者たちも本番行為についての認識があったものとみて立件に踏み切りました」(同前・社会部記者)