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錦鯉、なすなかにしだけじゃない…! エンタメ業界で「おじさん芸人」ブームが止まらない“納得の理由”

2022/05/14

genre : エンタメ, 芸能

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「乱暴もいけるし、上品もいける。ゲストも立てられる」

 シソンヌの43歳・長谷川忍も、おじさん芸人として実に良い味わいを出している。『キングオブコント2014』で王者に輝くなどコンビとしての力は実証済み。長谷川に関しては、2022年1月から始まった『黄金の定食』(テレビ東京系[2022年4月4日で番組終了])でみせる「おじさんらしい食べっぷり」が実にすばらしい。背広を着て定食をかきこむ姿に親近感は増すばかり。「ご飯をおかずで汚したい」と白飯におかずをバウンドさせて食べることを夢想し、幸福そうな表情を浮かべるところも中年独特の愛らしさがある。

シソンヌの長谷川忍も円熟味のあるオジサン芸人の一人といえる(写真は本人インスタグラムより

 同番組を手がけるテレビプロデューサー、佐久間宣行はYouTubeチャンネル『NOBROCKTV』の1月12日配信回「芸能界天下取り将棋 ノブコブ吉村キングダムの布陣は?」で、博多大吉(博多華丸・大吉)、川島明(麒麟)で感じたセンサーが長谷川に対して発動したと言い、「乱暴もいけるし、上品もいける。ゲストも立てられる」と高評価。吉村崇(平成ノブシコブシ)は「3年くらい前まで上品はいけなかった」と、年齢を重ねて腕が上がったと語った。長谷川はすでに売れっ子ではあるが、おじさん芸人の話題では外せないところだろう。

 ネタ番組でよく見かけるのは45歳・カンカンと46歳・前すすむのコンビ、TOKYO COOLだ。

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トレンドに流されないベタベタなノリに定評があるTOKYO COOL(写真はTOKYO COOLインスタグラムより)

 おじさんらしいベタベタなノリは、『M-1』など賞レースを目指す若手や第七世代以降のニュージェネレーションとは色味がまったく違う。その昭和感が同世代のお笑いファンにはウケているそうで、トレンドに流されない分、息の長い活躍が見込めそうだ。

 当分はテレビ番組などを賑わせそうな、おじさん芸人たち。昨今のお笑いブームもあって、中年期からお笑いに挑戦したり、養成所へ通ったりする者も増えているのではないだろうか。どんなおじさん芸人がこれから出てくるのか、楽しみである。

錦鯉、なすなかにしだけじゃない…! エンタメ業界で「おじさん芸人」ブームが止まらない“納得の理由”

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