文春オンライン

「ヒャーッ!」と引き笑いをする“お笑い怪獣”が… くりぃむしちゅー上田晋也が驚愕した明石家さんまからの“凄まじいアドバイス”

『激変 めまぐるしく動いた30代のこと』より #1

2022/04/28

たった1日で解散に

「じゃあとりあえず氏名欄はあとで本人に書いてもらいましょう」

「せやな。ほな、住所わかるか?」

 皆一様に首を振る。

ADVERTISEMENT

「せやろなー、お前ら郵便配達の仕事ちゃうもんな」

「住所も本人に書いてもらいましょう」と私。

「せやな。……『過去に大きな病気をしたことがありますか?』誰かわかるか?」

「………」

 結局、さんまさんが問診表に記入したのは受診日だけであった。そうこうしていると、レントゲンを撮り、診察を終えたYOUさんが出てきた。診察の結果は骨折。さんまさんは信じられないといった表情で、「えーっ、ホンマ? あんなんで骨折するなんて骨弱いなー。ミカン食わへんからや」と呟いた。私は思った。ミカンは万能薬ではない、と。明石家テニス同好会はたった1日で解散となった。

©getty

経済的観点からではなく、医学的観点からのアドバイスを

 この事件のおよそ15年後、さんまさんは体調がイマイチの時、相変わらずの方法で対処してらっしゃるのか気になり、聞いてみた。

「さんまさん、今でもミカン食べて太陽に向かって走ってらっしゃるんですか?」

「俺は前々からメロン食うてんねん」

「はぁ? 俺たちには散々ミカン食えっておっしゃってたじゃないですかー?」

「お前らメロンやと経済的にキツいやろ? せやからミカン食えって言うたんや、ヒャーッ」とこっちが引いているにもかかわらず、それを超えるお得意の引き笑いを、どうだとばかりにお披露目された。どうせなら経済的観点からのアドバイスでなく、医学的観点からのアドバイスがいただきたかった。

 今回、この文章を書くにあたって、ミカンを食べて太陽に向かって走るのは、医学的観点から正しいのか、本当にライオンはそうやって風邪を治すのか、疑問に思い「ライオン 風邪 果物 太陽」などのワードで検索してみたが、出てくるのはライオン株式会社の風邪薬情報ばかりである。ちなみに風邪の治し方、私のオススメは、エスエス製薬の「エスタックEXネオ」である。

【続きを読む】〈改名直後のTV出演〉くりぃむ上田が「後悔した」「本当に参った」と振り返る“一番しんどかった仕事”とは

激変 めまぐるしく動いた30代のこと

上田晋也

ポプラ社

2022年4月13日 発売

「ヒャーッ!」と引き笑いをする“お笑い怪獣”が… くりぃむしちゅー上田晋也が驚愕した明石家さんまからの“凄まじいアドバイス”

X(旧Twitter)をフォローして最新記事をいち早く読もう

文春オンラインをフォロー